働く広場2015年9月号
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29働く広場 2015.9研レ究ポ開ー発トネットワークによる事業主支援へヒアリングでは、企業からみて、効果的に事業主支援が展開されているところは、地域の就労支援ネットワークの窓口が一本化されていることが指摘されていました。そこでは、図2のように、支援機関は、地域のなかにどのような支援機関があり、どういう人がいるかをお互いによく知り合い、互いの特徴を明確に把握し、互いに信頼し任せ合い、地域のなかで事業主支援も協同して実施することで意思統一したネットワーク・グループの一員として支援機関が存在しています。企業はそのどれか一つの支援機関につながれば、ネットワークのなかの最も適切法をシェアし、広めようとする動きが活発になっています。支援機関のなかには、積極的に企業同士の情報交換の場や企業と障害者がお互いを知り合う場を設定しているところもあります。また、経営者同士が自ら障害者雇用について情報交換し合う機会をつくるのも珍しいことではなくなってきています。今後は、地域に企業と企業の間、企業と障害者の間、企業と支援機関の間の情報交換の活性化を促すような支援がますます広まるものと予想されています。「企業の人」になりきるために企業では、障害がある従業員の高齢化の問題や、キャリアアップの問題が顕在化する一方、障害者の企業ヘの定着の課題はまだまだ解決されていません。そうしたなかで、支援期間を限定せずに職場定着のための事業主支援を展開している機関が多数あります。雇用された障害者が「企業の人」になりきることが、定着支援、ひいては事業主支援の目標であると、その機関の方々は主張しています。障害者が企業で長期間働いていると、企業の従業員はその障害者から学び、優れた支援者になっていく事例は数多くあります。事業主支援の最終的な目標は、それぞれの企業が、自社の障害者の雇用・定着の課題に自立して取り組み、ごく自然に必要なサポートができる力を備え、基本的に外からの支援を必要としない状態になることであるといえるでしょう。いまはそこにいき着くための事業主支援が求められています。な支援機関の支援が受けられるというわけです。この方が、それぞれの特長も活かされ、全体が効率よく機能します。現在では、さまざまな支援機関ができ、支援者の数も増えていますので、個々の機関が単独で企業に対応するのではなく、地域のネットワーク・グループとして事業主支援を展開していくやり方ができるようになってきました。ゆくゆくはこうしたやり方が標準的な実施方法として地域に定着していくものと思われます。情報交換の活性化を促す企業で働いた経験がなく、企業を知らない人が、事業主支援ができるのか、ということがよく話題にのぼります。これについては、事業主支援は、企業のだれに何の支援をするのかによって、求められるものが異なるのであり、すべてのことを知り尽くしていないと何もできないわけではなく、それぞれが果たせる役割を明確にしたうえで、現状でできることをやればよい、という考え方が主流でした。また、的確な事業主支援を展開するためには、必要とされる知識・技術などを身に付けた人材の育成が欠かせません。今後は、事業主支援のための研修などの充実が求められる一方、企業経営や障害者雇用に係る人事管理などの経験のある人材を事業主支援を担当する者として起用する支援機関も増えてくるものと考えられます。事業主支援の技法は、実際に支援していく経験によって磨かれるものであり、そうした経験を地域で共有する機会を持ち、事業主支援の技企 業企 業企 業企 業企 業図2 地域就労支援ネットワークの窓口一本化のイメージ支援機関支援機関支援機関支援機関支援機関窓口の一本化地域就労支援ネットワーク

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