働く広場2017年10月号
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11働く広場 2017.10• 作業などによる疲労が翌日までに十分回復している• 適切な睡眠覚かく醒せいリズムが整っている。昼間の眠気 がない• 業務遂行に必要な注意力、集中力が回復している職場復帰の判断基準例地域障害者職業センターのリワーク支援(※)や、医療機関のデイケア、EAP(従業員支援プログラム)などの復職プログラムに参加する人もいます。休職期間が長期におよぶ場合や、再休職の場合には、これらのプログラムを活用して、ウォーミングアップや再発防止に向けた取組みを行うことも有効ですが、プログラムの目標や内容をよく理解したうえで参加することが大切です。 一方、企業側は、こうした本人の復帰への活動や回復状況について把握し、休職前の勤務状況もふまえて、復帰後の職務内容や職場環境、支援体制の検討など、受入れ準備を進めます。復帰の判断は、本人の意思、主治医の許可に加え、産業医の意見などを参考に総合的に行います。復帰後はすぐに元通りの力が発揮できるわけではないので、一定期間は軽減勤務を行い、徐々に負荷をかけていくのが一般的です。体調を崩したきっかけによっては、職務内容の変更や配置換えが必要となる場合もあります。復帰時の就業制限については、本人の同意のもと主治医に確認をとり、配慮事項を検討します。さらに、復帰後しばらくの間は、定期的に産業医や職場の上司などによる面談を実施し、勤務状況を確認します。 職場復帰に向けて対応できることは企業によっても異なるため、本人との相談や主治医、産業医の意見を参考に、必要に応じて支援機関とも連携しながら、調整を行いましょう。 休職から復帰までの手続きや、関係者の役割をあらかじめ明確にしておくと同時に、常日頃から気軽に相談しやすい職場環境づくりに努め、不調のサインをキャッチして、早めに対応できる関係を築くことがなにより大切です。 精神障害にかぎらず、どんな障害でも特性は一人ひとり異なります。なかでも精神障害は、ベースにある疾患や、これまでの経歴がさまざまであるため、個別の対応が必要になりますが、支援機関や医療機関と連携しながら雇用管理に工夫をして、職場定着を進めている企業も数多くみられます。 法定雇用率が引き上げられるなかで、精神障害のある人が力を発揮し、安定して働ける職場が広がることが期待されます。おわりに※ 地域障害者職業センターでは、うつ病などの精神障害により休職している方、休職している従業員の職場復帰を考える企業の方に、主治医との連携のもと職場復帰支援(リワーク支援)を行っています。 本人の希望で職域拡大をしたところ、他者と比較し自信をなくすようになりました。本人、会社、支援機関が連携し、目標設定やスケジュール管理について相談を重ね、早期の復職が実現しました。復職後は1日4時間勤務から始め、2カ月後に休職前の勤務時間に戻すことを目標にしました。また、本人の能力を活かせる業務に固定化することで自信を回復させ、不安解消のために「To Doリスト(※)」を活用しました。                     (印刷業) 服薬の中断により体調が悪化して休職したため、就労支援センターに休職中の病状把握と相談、職場復帰の調整を依頼しました。人員補充は行わず、ほかの従業員が休職者の担当業務を分担し、いつでも職場復帰できるような態勢を整え、復職直後は午前中勤務、3カ月後から徐々に勤務時間を延長。本人も体調管理と服薬の重要性を意識するようになり、現在は、業務のステップアップも開始しています。    (広告業)職場復帰への取組み事例   心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(厚生労働省)   ※ 職場復帰について定型的な判断基準を示すことは、困難であり、個々のケースに応じて総合的な判断を行います。労働者の業務遂行能力が、病前のレベルまで完全に改善していないことも考慮したうえで、職場の受入れ制度や態勢と組み合わせながら判断します。※決められた期間内の「するべきこと」を書き出したもの• 労働者が職場復帰に対して、十分な意欲を示している• 通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる• 会社が設定している勤務日に勤務時間の就労が継続して可能である• 業務に必要な作業(読書、PC作業、軽度の運動など)をこなすことができる当機構発行『障害者雇用職場改善好事例集』より抜粋

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