働く広場2017年10月号
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22働く広場 2017.10人の障害者が働く。雇用率は2017年3月末では2・43%である。「BOOK便」は、注文した研究図書をなかなか受け取りにこない教員がいることなどから、総合図書館から人事課に話があり、業務支援室で配達を引き受けることになったのが始まりだ。2012年1月からのBOOK便開始にあたり、前年11月から学部の名前と場所、ルートの確認、配達中の安全確認、台車とコンテナの扱い方、各学部窓口でのあいさつ、報告の仕方などの訓練をした。当時のことを吉本さんに振り返ってもらった。「始めるまでの2カ月間、事前指導にあたりました。挨拶、報告に重点を置きましたが、毎日練習しても、きちんとできるようになるまで約1カ月かかったと記憶しています。一番たいへんだったのは、各学部の場所がわからなかったことです。学部の名前が読めないので、何度も行き来をして、学部の名前と場所を覚えることからスタートして、回るルートを教えました」BOOK便は、3人ずつの2チームで行っている。全員がこの仕事にたずさわれるように、と原則1年ごとにメンバーを交代してきた。ったら、どうやればいいかを教えてください。安心・安全・信頼をもとにして接してください』といわれました」吉本さんは、続ける。「最初は、構内の落ち葉拾いと縁石清掃が主な仕事でしたが、働くルールや何のために働くのか、なぜ働くのかを時間をかけて教えました。特別支援学校である程度の教育は受けていましたが、社会経験が少なかったので、あいさつの仕方、部屋の入り方など、社会のルールやマナーも一から教えました。学校の先生や希望する保護者にも職場に来てもらい、スタッフと一緒に『働くとは?』の座学や、作業を体験してもらいました」2010年12月に6人、2011年に5人、2012年に2人、2013年に1人、2014年に4人と、障害のあるスタッフが増え、現在17人。身体障害と精神障害の人が2人ずつ、知的障害の人が13人で、山口大学附属特別支援学校の卒業生が多い。年齢は21歳から44歳。1日6時間の週5日勤務で、待遇は非常勤職員。健康保険、雇用保険、厚生年金適用で、時間給は経験により少しずつ上がっていく。退職者は腰痛のためやむなく、という1人のみで、定着率は高い。業務支援室のほかに、山口大学では教員、事務職員、事務補佐員など20確実にていねいに、注文図書を配達「BOOK便」村田チーム、出発前のチェックと準備村田啓造さんを先頭に、安全を確認して配達先の学部を目ざす坪井康紀さん、齊藤健一さん

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