働く広場2017年10月号
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25働く広場 2017.10いか?』と遅くまで話し合うこともたびたびでした。この経験の積重ねが、スタッフの支援に生きていると思います。ここで働くことができて、自分自身も勉強でき、成長できたのが大きいです」専門職員の三原敏秀さんは2年間、指導しながら働いてきた。「退職した支援員の方が課題としていた、『働くとは?』の意味や、働くモチベーションを教えることが、なかなかむずかしいですね。スタッフがついてくるためには、指導者が働く姿勢を見せることが大事だと思います」技術指導員の武たけ谷たに彰あき弘ひろさんは、縁石清掃などを担当して5年目になる。「それぞれ特性があり、体力もまちまちです。外で一緒に作業をしていますが、後ろ姿ではなく、横についてちゃんと働く姿を見せていくのが大事ですね。花壇の水やりや縁石の清掃を続けてきましたが、2~3年前から教職員の方からも『きれいですね』とお褒ほめの言葉をいただけるようになって、励みになります。私も成長させていただきましたが、彼らの成長はすごいですよ。スタッフ同士、思いやりを大切にしてほしい。幸せになってほしいです」業務支援室の礎を築いた支援員2人が高齢になり退職。現在もその2人の指導内容が生きているが、後任の採用が課題になっている。室長の有吉さんは、退職した支援員が目標としていた、「精神的自立・職業的自立・社会的自立」を踏とう襲しゅうしていきたいと話す。「スタッフのみなさんは素直で純真です。理解力の高い人もいます。日ごろからパソコンの入力業務をしていますので、業務支援室で成長して、事務など、ここ以外の学内の職場に入っていけるようになればと思っています。外に出て自立していくことを一番の目標にしたいですね。スタッフが巣立っていくと、次の特別支援学校の卒業生が入ってこられます。将来独り立ちしていけることを大切にしたいです。また、地域の基幹総合大学として社会的責任を果たしていきたいと思います」取材した日は、猛暑だった。炎天下のなか、花に水やりをするスタッフの姿は、教職員や学生の目に留まっているに違いない。スタッフの真面目な働きに応えて、黄色とオレンジ色のマリーゴールドが元気よく咲いていた。大学ならではの業務といえる「BOOK便」。スタッフは、その責任もしっかり果たしていた。業務支援室では設立以来、「健康・チームワーク・労働意欲」をキーワードとして掲げている。毎日の朝礼で、その日の当番が「健康!」というと、全員が「心と体!」と唱和。以下、同様に「チームワーク!」、「思いやり、協力」。「労働意欲!」、「技術の向上、休まない」と唱和して、1日の作業を始める。設立当初から働く吉本さんに、感想を聞いた。「一言でいえば、みなさんに“感謝”です。スタッフを辞めさせないことからスタートして、2年目までは無我夢中、3年目から余裕ができてきました。支援員の方からスタッフに対する支援の仕方を学び、『業務支援室の運営をどうしたらよ成長して巣立ち、自立してほしい室長の有吉義和さん(右)と専門職員の三原敏秀さん(左)枯れた花の取除き作業をする岡本亮祐さん

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