働く広場2017年11月号
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8働く広場 2017.11組織ができ始めています」商品検品業務では、聴覚障害者5人、肢体不自由者1人、知的障害者7人のメンバーが働く。リーダーの石松由香さんは、新井さんと同期入社。検品業務を担当し、2年前にリーダーになった。「気をつけていることは、商品を丁寧に扱うことです。特に気をつけるのは、化粧品関係のビンに入っているものや、初めて取引きする会社から入ってきた商品の扱い方です。リーダーとしては、メンバーが楽しく働けるようにと思っています。私は、楽しく働けています。将来は丸井のお店で、アパレルの販売をしてみたいです」石松さんは福岡県出身。国立職業リハビリテーションセンターで職業訓練を受けて入社した。故郷で店頭に立ちたいそうだ。出納センターでは、入り口近くでキットセンターの社員、奥で丸井の財務部の社員が仕事中だ。堀さんが説明してくれる。「全店的な仕組みが変わり、出納センターができました。財務部から出向してきた社員も初めての仕事でしたので、障害者も含め、全員で研修を受けました。きちんと分ける作業が苦手な人もいたのですが、きちんと分けられるよう工夫した箱や表示をつくったら、ミスが少なくな販促物の封入業務などを行っている。ここでは、コピー機が止まったらオレンジのランプがつき、部屋の後方から人が入ってきたらデスク前の赤ランプが知らせる、というように、聞こえない人たちのためにさまざまな配慮がある。仕事の指示では、手話が行き交う。リーダーの新井恵めぐみさんは2005年に入社して、検品作業を経験後、事務サービスに異動して、2年前にリーダーになった。「検品は重い商品もあるので、体力的に厳しかったです。リーダーは、やりがいはありますが、責任があるのでたいへんです。メンバーがうまく仕事ができ、ミスがないように気をつけています。知的障害の人たちと聴覚障害の人たちが、いまよりもスムーズに仕事ができるような環境をつくりたいと思います」廊下には、「社会人のルールとマナー」、「社会人のルールとマナーQ&A」が掲示してある。1週間に1つずつ、「身だしなみ」や「電車に乗るときのマナー」など、約1年半かけて一般的なルールやマナーを説明し、説明後に貼り出してきた。「たまに振り返らないと忘れてしまうので、確認するために貼っています。質問形式にしたり、手話のイラストをつけたりと、飽きてしまわないように工夫しています。みんなに話をするときも、ここを見ながら確認をすれば漏れがないですね」広い物流センター内を、堀さんと移動する。「お正月以外、職場の休日はありませんので交代勤務なのですが、リーダーがいれば健常者のスタッフが休んでも、問題なく1日が終わります。聴覚障害の人と知的障害の人、お互いの強みを活かした正確な仕事で、存在感を発揮手話を覚え、リーダーの新井恵さん(右)と話す佐野あかねさん(左)廊下に貼られた「社会人のルールとマナー」リーダーの石松由香さん(右)の指示を手話で受ける小島英人さん(左)商品の検品業務

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