働く広場2017年11月号
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9働く広場 2017.11割り振って、1日の仕事を確実に終わらせることに気を遣っています。初めはたいへんでしたが、みんなが自分の業務を理解してくれてスムーズにできるようになり、少しずつ楽しくなってきました」出納センターでは、手話ができるのは少数だ。「筆談をしたり、身振りを使ったり、わかるように伝えることに気を遣っています。初めは緊張しましたが、少しずつ慣れてきて、『通じた!』という嬉しい体験が増えてきました。メンバーが仕事に自信をもち、自立できるように育てていきたいと思います」丸井グループの障害者雇用率は2・39%。マルイキットセンターの存在は、グループ社員に知られてきたと、堀さんは受け止めている。「ただ『うちの部署のこの仕事をやってもらおう』とまではなかなかいかないので、広報室にもお願いして、キットセンターがあることを各部課、各店の人たちの頭のなかに入れていただくことを心がけています。また、『うちにも仕事をやらせてほしい』と働きかけています」特例子会社といえども、1つの会社。生産性を向上させたいという。「会社ですので、最大の目標はどうしたら生産性が上がるかです。丸井グループから受託する仕事の内容はどんどん変わってきていますので、グループのなかでできそうな仕事を見つけていくのが、スタッフの一番の役割です。また、知的障害の方も業務内容を理解しているので、段取り、仕組みをきちんとつくれば、自分で判断して次の仕事に入ることができます。スタッフがいなくても仕事が進んでいく状況をよりレベルアップして、よりレベルの高い仕事に対応できるチームをつくっていきたいです」数年前に、「目ざすは普通の会社」との方針を掲げた。「リーダー以上の者たちが心がけているのは、積極的な合理的配慮を行うことです。働く障害者も仕事がやりやすくなり、生産性も上がります。計算が苦手という人には、計算をしなくていい仕組みをつくる。例えば、電卓を使えば“仕事のなかの障害”はなくなります。また、“伝わらないという障害”をなくせば、聴覚障害者の障害は基本的になくなります。スタッフたちが積極的に“障害”を解決する仕組みをつくることが大切です。そうすれば、自然と生産性は上がると思います」会社ができて25年。用度品ピックアップから始まった業務は、出納センターの仕事の受託まで広がった。仕事のなかの“障害”をなくし、生産性を上げる。その意欲が十分に伝わってきた。りました。それぞれに合わせた環境をつくっているので、ミスは圧倒的に少ないです」各店から届いた金券などの仕分けをして、パソコンで金券やレシートを画像化する。読み取りができないものは手作業で修正していく。聴覚障害者5人と知的障害者5人のメンバーは精度の高い仕事で、存在感を発揮している。リーダーの西本さんは2005年に入社して検品作業を経験し、2016年8月に出納センターに異動した。「検品はいろいろな商品を見ることができたので楽しい仕事でしたが、ここはまったく違い、お金に関することを扱いますので、絶対ミスをしてはいけないと注意しながら仕事をしています。人によって実力がまちまちですので、その人に合わせて仕事を積極的な合理的配慮で生産性を上げたい出納センターでの作業の様子出納センターのリーダーであり、聴覚障害者のまとめ役としても活躍する西本ゆかりさん

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