働く広場2017年11月号
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5働く広場 2017.11関東を中心に東海・関西・九州に店舗を展開する「株式会社丸井グループ」は1992(平成4)年、戸田総合物流センター内に障害者が働く「戸田キットデリバリーセンター」を開設。2003年に「マルイキットセンター」として、丸井グループの特例子会社となった。現在、グループ全体で約150人の障害者を雇用し、3分の1の49人がマルイキットセンターに在籍している。開設当初から行っている「用度品業務」では、営業店などで使用する包装紙、伝票、文房具などを管理・ピックアップ・検品して出荷する。用度品を細かく分類して番号をつけ、同じ番号の棚のなかからピックアップする方法は、知的障害者が働く仕組みとして同社を起点に全国に広がった。2005年には「商品検品業務」を開始。メーカーから物流センターに入ってくる商品を発注伝票と現品を確認してから営業店やグループ会社に送る。続いて2006年には「事務サービス業務」を始め、2015年11月からは「出すい納とうセンター業務」をスタートした。この間の変遷を、業務担当マネージャーの堀ほり充みつるさんにお聞きした。「メインで行ってきた用度品、商品検品の業務は、年々業務量が減ってきています。一方で、雇用人数は増えていますので、常に仕事を切らさないようにすることが大切です。一般の会社でいう経理部、当社では財務部ですが、その業務の一部がこちらに移ることになり、各営業店から集まった商品券、レシート、伝票類などの仕分け・確認作業を財務部から受託しました」障害のある社員49人の内訳は、聴覚障害者15人、知的障害者31人、肢体不自由者3人。それに健常者11人が加わり、総勢60人の職場である。聴覚障害者はオレンジチーム、知的障害者はブルーチームとして、同色のポロシャツを着用している。物流センター内は台車などが頻繁に動くため、「オレンジの人は耳が聞こえないので、周囲で働く人たちが気をつけよう」と知らせる意味がある。用度品・商品検品・事務サービス・出納センターの4つの業務は、それぞれに健常者のスタッフのもと、障害者のリーダー、サブリーダーがいる。「リーダーは聴覚障害の3人。サブリーダーは聴覚障害の3人、身体障害の1人、知的障害の2人で計6人です。通常の業務は、リーダー、サブリーダーが仕切っています」と堀さん。そして、社長の堀口武夫さんは、会社の目標をこう話す。「マルイキットセンターは、障害のある方が働く『特別な会社』ではなく、さまざまな個性を持った方が働く『普通の会社』を目ざしています。障害がある・ないにかかわらず、社員一人ひとりの成長を通じて、丸井グループに貢献していきたいと考えています」丸井グループの業務をにない、「普通の会社」を目ざす現場をご紹介する。 堀さんたちは3年ほど前、一人ひとり丸井グループの業務を受託ライセンス制度で、仕事の「障害」をなくす社長の堀口武夫さん① ライセンス制度をつくり、個々の得意・不得意を明確化し、生産性を上げる② 仕事+人柄の評価で、障害者をリーダー、サブリーダーに抜擢③ 仕事の共通語である手話の技術を向上させるなど、仕事のなかのさまざまな“障害”をなくし、生産性を上げるPOINTPOINTPOINT業務担当マネージャーの堀充さん

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