働く広場2017年12月号
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7働く広場 2017.12コールセンターのマニュアル、テキストの英語翻訳などを行い、半数がバックオフィスサービス課で事務作業を行っている。2016年2月、トランスコスモスに入社した高たか水みず佑ゆう貴きさん(30歳)は、初めての就職だった。就労移行支援施設に通っていたとき、利用者が就職して社名を知った。「ホームページを見て、手話通訳者や精神保健福祉士が常駐していることがわかり、環境が整っていると感じました。就労移行支援施設の利用者も何人か就職していたので、安心して面接を受けることができ、笑顔で働かせていただいています」高水さんの主な業務は書類のPDF化、スキャンなど。取引先への祝電、弔電を送る業務も行う。「最初のうちは上司に相談できなくて困ったのですが、精神保健福祉士の方が間に入ってくれて、だんだん直接相談できるようになりました。また、不慣れだったパソコンにも、まわりの協力もあり、内で業務を行う社員は、より細やかな指示が必要な人や、業務能力が高くても親会社の環境に適応できない人の場合が多いです。アシストに所属している社員は、発達障害の特性を複数抱えている場合が多く、親会社所属の同じ障害のある社員よりも手厚い支援が必要です」障害者の就労に関する仕事がしたいと、社会福祉士の資格を取得して入社した佐藤さんに、支援のポイントをあげてもらった。「その方が持っている能力を最大限発揮できるように、適切に支援していくことが重要です。スタッフ全員で、その方が持っている力を伸ばすことを意識しています。会社の基本方針は、『対応力・自主性・協調性』の3つです。発達障害の方にはなかなかむずかしいことばかりですが、『会社で働くうえで、どれも大事なことだから、できなくても取り組んでいこう』と常々伝えています」朝礼と終礼は全員一緒に行い、1日1回は必ず言葉を交わしている。「親会社を参考に、評価制度もつくりました。上期・下期で目標を立て、面談・評価をして、給与や賞与に反映しています。資格取得奨励制度もあり、毎月1回は全体研修を行い、個別の学習時間も設けています」多くの人が自宅通勤で、田園都市線、湘南新宿ラインを利用して都内や神奈川県から通っている。「障害者の定着率は高いと思います。一人前の働く社会人として見ていますので、保護者会は行っていません。地域の就労支援機関の利用が採用条件のひとつです。生活面のフォローを中心に情報共有しながら、会社生活を支援していただいてます。とはいえ、長い時間をともに過ごすため、生活面の問題も会社で対応することが増えました。会社でありながらも、福祉的、教育的視点が必要で、それらのバランスを取りつつ支援をしています」職場実習後、採用面接を行っているが、最近は採用のハードルが高いことが知られ、応募者が減ってきたのが悩みだとか。「採用のポイントは、『仕事をする目的がしっかりしているか』、『自分の得意なこと、苦手なことなどをきちんと知っているか』、『働くうえでのビジネスマナー、心構えを理解できているか』、『社内の環境になじめるかどうか』です。『自分は自分』という考え方ができる人のほうが向いているかもれません」 エレベーターを挟んで、ノーマライゼーション推進部とアシストがある。ノーマライゼーション推進部の職場は、緊張感が漂う感じがする。半数がクリエイターチームで、ウェブ業務のほか、日本のそれぞれの能力を活かす職場トランスコスモス株式会社のノーマライゼーション推進部書類のPDF化、スキャンなどの業務を担当する高水佑貴さん

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