エルダー2017年10月号
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2017.1010た。パート従業員も同様に本人に就労意思がある場合には、継続雇用をしている。また、60歳定年を迎えた従業員が再雇用を希望する際に本人がこれまで通りの就労を希望すれば、業務に支障がないかぎり、役職もそのまま継続できるようにした。再雇用制度を見直したことにより、意欲があるかぎり、65歳以降も就労できるため、従業員のモチベーションは格段に高くなっている。◦賃金制度の見直し60歳定年を迎えて再雇用を望む場合、これまでの規定では給与水準を「60歳時の50%」としていたが、今回の見直しによって60歳時の給与水準を継続するとともに、再雇用後も昇給を実施することとした。人事評価は正規従業員と同じ仕組みで行われ、評価結果に基づいて昇給を実施する。パート従業員に対しても人事評価を行い、評価シートはパート従業員のものを作成し、評価結果に応じた昇給を年1回実施している。また、中途採用者についても過去の勤務経験を最大限に考慮し、中途採用によるハンディのない初任給を設定している。◦採用・配置方法の見直し同社は新卒採用のほかに新規出店の際にも正規従業員、パート従業員などに分けて募集を行ってきたが、労働力人口の減少により従業員確保が厳しい状況であった。そこで、折り込みチラシの裏面に履歴書付きの求人広告を印刷。「経験」、「やりがい」、「年齢不問」などの言葉を駆使して高齢者歓迎を前面に打ち出したところ大きな反響があり、高齢者からの応募が急増した。チラシの文言に工夫を凝らし「年齢はまったく関係ありません!皆様がこれまでにつちかってきた経験や知識をお借りしたいのです」という呼びかけは、働き続けたいと願う高齢者の心をとらえた。現在60歳以上の従業員290人のうち、60歳を超えてからの採用者は123人と全体の4割強を占めており、直近2年間で約100人の高齢者を原則パート従業員として新たに雇用した。一方、教育指導役として高齢従業員が活躍する相乗効果として新卒採用した若い世代の定着率が8割という高い水準で推移している。その背景として、採用時の実習などによって本人の希望と適性を最大限に考慮した職場配置を実現していることがあげられる。(2)能力開発に関する改善これまでは入社してすぐ店舗に配属され、知識もないままに現場に入っていた。そのため知識習得に時間がかかり、働く目的や意義もわからないままに疲労感だけが溜まってしまうといったマイナス面が大きく、当然定着率も低かった。これを見直し、3年前から人事部主催の集合研修を1カ月にわたって実施している。カリキュラムの内容は、①社会人・企業人としての心構えやコミュニケーション能力の研けん鑽さん、②業務に関する基礎知識・技術の習得、③現場実修の実施、が主なものである。そして、研修終了後に各人の希望に沿って配属先を決定するように改めた。さらに配属後、OJTにより、2年間でチーフ担当の知識・技術を身につける教育の実施を目ざした。ここでは高齢従業員が教育指導役として活躍し、技術の継承はもちろん人間性教育の面でも大いに貢献している。高齢従業員の作業負担を軽減した魚の皮剥器

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