エルダー2017年10月号
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2017.1014性」、「就業形態の同一性」の4つの観点から比較を行い、役割に応じた賃金を決定している。◦新たな評価制度の導入継続雇用者の契約を更新する前に、「技術指導員の評価基準票」や「職務能力考課シート」を用いて評価を実施する。また、63歳の契約更新時には、いままで実施し蓄積してきた評価情報をもとに今後の職務内容および賃金額の見直しを行っている。評価項目として工夫したことは、一般的な高齢従業員の評価項目だけでなく「技術指導員」として必要な職務能力も含めた「リーダーシップ」および「後輩の指導、人材育成」などの評価項目も組み込んだこと。この職務能力評価シートはジョブ・カード様式を活用している。(2)能力開発に関する改善技術力が問われる業界であるため、後継者育成が必須である。高齢従業員に期待する技能継承という役割を明確化させるため、一部の継続雇用者に対し「技術指導員」の制度を設けた。さらに、「技術指導員」の全社的な位置づけを明確にするため、中央職業能力開発協会の職業能力評価基準をもとに「全社の職業能力体系図および技術指導員の職業能力評価項目」を作成して周知・徹底を図っている。現在4人が「技術指導員」として活躍している。役割が明確化したことで本人のモチベーションを向上させると同時に、全社員に周知することで、だれに相談すべきか明確になり、後輩へ信頼感を与えている。また、高齢従業員をマネジメント能力を高めるための部外セミナーなどに積極的に参加させている。例えば、職場のメンタルヘルス(電設工業健康保険組合主催)や、安全衛生推進能力向上教育講習などである。(3)職場環境の改善◦職場改善マニュアルの活用 高齢従業員の一人ひとりの能力を把握して、得意とする作業をできるよう改善を行った。その結果、作業のミスやムダな作業の削減ができ、職場の活性化につながっている。現場作業では高齢従業員が働きやすいように、若手従業員とペアを組み、体力に負担がかかる作業は若手従業員が行っている。また、細かく休憩時間を設定し、疲労防止を図っている。また、厚生労働省の「高年齢労働者に配慮した職場改善マニュアル~チェックリストと職場改善事項」を活用。具体的には、契約更新時に本人にチェックリスト(作業環境、安全など)を記入してもらい、それをもとに上司(最終的には社長)が面談し、業務遂行上の改善点など助言・指導を行うことがモチベーションの向上につながっている。◦「私のメモ提案」による作業改善の促進同社では元請け会社と連携をしながら、全社的な職場改善の推進を行っている。職場改善のアイデアを「私のメモ提案」という形で年齢にかかわらず自由に出すことができ、売上げに直結する業務改善を評価する風土が醸成されている。具体的には提案強化期間を設けて、業務に関する環境やコスト削減などの改善をテーマに募集している。最近の事例では、継続雇用者がつちかってきた経験と技術を生かし、通信ケーブルの配線時と撤去時に活用できる「ケーブルAさんの提案したケーブルガイドローラーでの作業の様子

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