エルダー2017年10月号
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エルダー17特集平成29年度「高年齢者雇用開発コンテスト」平和タクシー外観平和タクシーのタクシーと高齢乗務員前丸まる島しま営業所は車庫として利用されている。少子高齢化が進む高齢社会だからこそ、お客さま、社員にかかわら者全員を継続雇用しており、仕事内容、処遇は定年前と変わらなかった。時代の流れを見れば定年の引上げは喫緊の課題であったが、実態として、すでに「生涯現業員の健康管理こそが最優先課題と考え、全社をあげて従業員の健康管理に取り組むことになった。その背景には健康診断で有所見であった乗務員の病死があり、二次健診を強くすすめなかったことに対する忸じく怩じたる思いが、健康維持のための自己管理徹底の取組みにつながり、健康情報管理表の作成や健康管理診断システムチェックリストの活用という発想が生まれた。 ず「高齢者を大事にするから高齢社会」というスタンスのもと、高齢者が働きやすい職場環境の構築を大きな目標として掲げている。役」がほぼ達成されている状況にあり、就業規則の変更にともなう手間も大きいことから、改定に躊ちゅう躇ちょしていた。しかし、2016年に「65歳超雇用推進助成金」が創設されたことを契機に就業規則を改定、66歳定年にふみ切った。勤務形態としては、従業員の希望に応じて、午前中のみの乗務を認めるなど、柔軟な勤務シフトを導入した。健康面で個人差が生じやすい高齢従業員にとっては働きやすい職場環境が整備され、その結果、定着率が高くなっている。(2)能力開発に関する改善同社では毎年度、乗務員の月別教育計画を作成している。教育内容は、月別に①法令遵守・事故防止、②乗客の安全・基本的心構え、③営業・接客接遇、④服務規律・生活指導、の4つの観点でそれぞれテーマを定め、実施している。タクシー事業にとって交通安全は最優先の課題であり、特に新入社員教育を重視している。新人乗務員には必ず指導経験豊富な常務が同乗し、指導を行う。期首に年度内の安全月間目標を設定し、新入児童の交通事故防止や過労運転(1)制度に関する改善同社では2017(平成29)年4月1日から定年を60歳から66歳に引き上げたが、引上げ前でも健康状態に支障がないかぎり、希望タクシー業界も労働力不足の問題に直面しており、同社も高齢者を積極的に採用している。近年では、60歳以上に限定した採用を積極的に行い、ここ3年間で14人が入社している。その結果、従業員48人のうち60歳以上の割合が全従業員の約9割を占め、平均年齢も66・7歳と非常に高い。現在の最高齢従業員は78歳である。高齢従業員が多数を占める状況のなか、同社では会社を支える従Ⅲ高齢化の状況、職場改善などの背景と進め方Ⅳ改善の内容

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