エルダー2017年10月号
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エルダー29特集平成29年度「高年齢者雇用開発コンテスト」同社は、安全を第一とし、企業理念などを掲示。地域貢献および安全に関する意識啓発をねらうウエスト神姫外観く会社」をモットーに、地域のニーズに応えながら、バス事業で地域に貢献することを目ざしている。当初は16人の新規採用から出発したが、2003年以降、営業地域である龍野市(現たつの市)の小型路線バスを活用したコミュニティバスの充実を皮切りに、現在では201人の従業員と、大型バスから小型バス、観光バスも含め100台を超える車両を有するまで業容を拡大した。その他、大学や地域の公立学校のスクールバス運行と車両管理も行っている。高齢運転士や女性運転士も多く、兵庫県内でワーク・ライフ・バランスの優れた企業(平成28年度「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」)として表彰を受けた。 運送系全般の悩みでもある運転士の労働力不足は同社にも大きく影響し、若年者採用に苦慮している。最近では50歳前後の入社が多く、また、創業20年を経過するなかで高齢化が進み、現在201人の従業員のうち60歳以上が約3割を占め、最高齢者は78歳である。地域のコミュニティバスの充実を目ざした地域創生事業により2015年より運行を開始した宍粟市のバス路線は、10人乗りの小型バスであり、運行も朝6時半から午後7時までに限定されることから、高齢者や女性の運転士にとって負担は小さく、高齢者や女性に雇用の場が拡がることになった。2014年、同社は厚生労働省の「地域別生涯現役社会実現モデル事業」で近畿地区モデル事業所に選ばれたことで、定年後も長く働き続けられる職場づくりを一層推進することとなった。「70歳まで働きたい」との声が高まるなか、バス運転士以外の働き方として、バス出庫前の運転士に直接点呼し、健康状態を把握する運行管理者の補助者へ転身の道を創設した。員の士気低下など課題も多かった。そこで、職場全体の士気向上のためにも60歳以降も安定した雇用機会の提供を図るべく、60歳定年後は65歳まで雇用する「シニア正社員制度」を今年度から設け、70歳以降の再雇用についても明文化した。この制度では定年前年の59(1)制度面の改善◦シニア正社員制度従来、同社では60歳定年を迎えた従業員を1年更新で70歳まで嘱託社員として再雇用していた。しかし、この制度では定年前後での賃金ギャップが大きく、1年更新という不安定さもあり、高齢従業Ⅳ改善の内容Ⅲ高齢化の状況、職場改善などの背景と進め方

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