エルダー2017年10月号
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2017.1044すすめします。⑧不安全状態を放置しない禁止事項の違反は不安全行動になりますが、一方、不安全状態を放置して作業することも厳禁です。日常点検、作業開始前点検を実施し、脚立の天板、踏みさん、支柱、開き止め金具、回転金具、滑り止め、全体のがたつきなどの異常有無を確認します。設置場所の地盤、平坦さ、安定性、周辺のレイアウト、天候などのチェックも重要です。2 移動はしご起因の災害事例 住宅建築現場の移動はしごで、ペンキのふき取り作業中転落 (職場のあんぜんサイト労働災害事例 No・100572)【災害発生状況】住宅建築工事で、外部階段にさび止め塗装⑤保護帽は正しい着用法を指導する保護帽をかぶっていても、あご紐をしていない、墜落時保護用ではなく、飛来・落下物用保護帽を着用していた、もしくは保護帽の耐久性が劣化していたなどが原因で、最悪の結末を迎えた事例もあります。着用実態をフォローし、指導することが重要です。⑥2m以上の高所での脚立作業はしないやむを得ず実施する場合、安全帯の着用など高所作業としての対応が法令遵守の観点から必要ですが、できるだけ脚立の使用は避けます。⑦脚立は正しい使用法を決めて守らせる作業者にとって身近な用具であるだけに安全を確保してから作業するという意識が薄くなりがちです。正しい使用法(禁止事項)を決めて指導します。禁止事項の例を図表4に示します。非定常作業といえども、禁止事項を取り込んだ作業手順の作成・指導教育をお眼片足立ちを体験させ、自覚してもらうことが有効です。2m以下の作業の場合でも、墜落防止措置の追加実施も検討します。 また、労働安全衛生総合研究所の研究報告 ※3では、作業姿勢について検討し「天板の1段下よりは2段下での作業」を推奨しています。少し高めの脚立を選び、脚立に寄りかかり、太ももから腰周辺を接触させて作業をしましょう。 ④保護帽の着用違反者への対応その場で直ちに指導します。そして、その背景を考慮して管理監督者側の課題の有無を検討します。経験豊富な高齢労働者は、これまで安全に行動してきたという自己流の安全哲学で、油断をする人もいます。この風土が未熟練労働者に伝達されないよう、指導・教育することも重要です。①天板上での作業②脚立上で力を入れる作業③脚立上で身を乗り出す作業(身体の重心は脚立の支持基底面内)④踏みさん上で、つま先立ちで作業⑤開口部、作業床の端の近くで作業⑥足場・ゴンドラ・ひさしの上で脚立を使用⑦脚立を壁にたてかけ、踏台として使用⑧はしご兼用脚立の背面側を使用して作業⑨段差のある場所に脚立を設置して使用⑩脚立を閉じたまま使用⑪脚立を背にしておりる動作⑫手放しでの昇降(3点支持の励行)図表4 脚立作業時の禁止事項推奨する脚立使用時の作業姿勢※3 菅間敦「労働安全衛生研究」Vol.10 No1pp55-58 2017

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