エルダー2017年10月号
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いずれも、あらゆる職務をになう「総合職」とし、海外も含めた転勤のある「総合系グローバル職員」と、住居の移動をともなわない範囲で異動する「総合系エリア職員」としたのです。同社では、60歳定年後は、希望すれば全員が65歳まで「エルダー嘱託」(月給制)、または「パートエルダー」(時給制)として再雇用されます。エルダー嘱託とパートエルダーでは、仕事内容、処遇とも、かなり差があります。エルダー嘱託の処遇は、働きによって評価され、賃金も上下します。このエルダー嘱託になるには、定年を迎える年度の直近3年間において、「期待される行動の発揮度」に対する評価ポイントの合計が一定以上必要です。総合系グローバル職員、総合系エリア職員とも、評価基準は同じです。現在、制度として定めているのは65歳までの雇用継続ですが、年齢にかかわらず、力を発揮してくれる職員がいることから、評価の高いエルダー嘱託については、65歳以降70歳まで雇用する制度を来年度から実施予定です。同社では、早い段階から、キャリアについて考える機会を提供しています。ライフデザイン研修としては、年代別に、35〜44歳対象、45〜54歳対象、55〜60歳対象の3コースを実ライフデザイン研修2施しています。2008年度までは、45歳の総合職員全員を対象に、会社から指名する方式で実施していましたが、その後、研修全体の整備とあわせて、対象年齢や研修内容を大幅に見直しました。対象年代を広げるとともに、総合系エリア職員も対象としました。また、指名するのでなく、受講を希望する人に受けてもらうこととしました。なお、同社は女性活躍を推進していますが、2016年度末現在、総合系グローバル職員の約96%は男性、総合系エリア職員のほとんどは女性です。このため、総合系グローバル職員対象の研修はどちらかというと男性を念頭に置いたもの、総合系エリア職員対象の研修は女性を念頭に置いたものとなっています。48頁の図表は、現在のライフデザイン研修について、まとめたものです。いずれの年代の研修も、キーワードは「これから」、「成長」。年代によって、重点の置き方、時間のかけ方は異なりますが、目的は「気づき」、また、最後に作成するライフキャリアプランがゴールです。具体的には、人事制度などについて自分のこととして正しく理解してもらうとともに、実際に自分の年収や退職金の見込額(概算)を計算し実感してもらったり、介護リスクについて考えてもらったりします。そのうえで、自らのキャリアについて振り返ります。できす。講師を務めるのであれば、社員であっても、ある程度まで、それを身につける必要があります。コスト面については、内部講師の方が安く上がりそうです。とはいうものの、準備にあまりにも時間が取られるようでは、かえってコストパフォーマンスは下がってしまいます。外部講師にお願いしているところが多いようですが、こうして考えてみると、一概にどちらがよい、というものでもなさそうです。今回は、自社でキャリア研修をするとしたら、どうすればよいのかについて考えるための1つの材料として、定年後、継続雇用されている社員が、研修の企画・運営に加えて、講師役の大部分をになっている損害保険ジャパン日本興亜株式会社の例をご紹介しましょう。同社は、2014(平成26)年9月に、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併して発足した会社です。合併に先立ち、2010年4月に、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険で、共同持株会社である現在のSOMPOホールディングス(設立当時の社名はNKSJホールディングス)を設立していますが、その年度に、総合職員、業務職員という区分を廃止しました。損保ジャパン日本興亜における高齢者雇用制度1生涯現役を実現するための生涯現役を実現するためのキャリア開発支援エルダー47

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