エルダー2017年10月号
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2017.1050銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役 片かた桐ぎり実み央お 健康寿命が年々延伸する昨今、意欲と能力があるかぎり働き続けたいと考える人も多い。定年後の働き方は、勤めている企業での「再雇用」を選択する人が多いが、最近は自らの経験を活かして「起業」を選択する人も増えてきている。本連載は、楽しさややりがいを優先して、小さな投資で無理なく収入を得る「シニア起業」のしかたについて解説する。 起業について興味はあるけれど、本当に自分にできるのか、どのように始めればいいのか、悩まれている方は多いと思います。最終回の今回は、よくご相談を受ける質問とその回答について、いくつかご紹介します。起業後の収入の目安 起業後の収入がどれくらいになるか見通せないため、会社の立上げにふみ切れずにいる方も多いと思います。そこで、起業に際しての収入の目安についてお伝えします。 まず、50代、60代のシニア起業家の場合、より高い収入を目ざして起業するわけではなく、定年退職した後も働き続けたいと考え、生きがいを求めて起業している人が多いのが現状です。 そうはいっても、収入がゼロというのでは困ります。私が相談を受けた際には、起業して3年以内は「起業後の年商」が「前職の年収」と等しくなるように計画を立ててもらっています。これは仕入れや設備投資が必要な業種ではなく、あまり資金がかからないコンサルタントなどの業種の場合です。 例えば、前職で会社から年600万円の給与を受けていた人は、起業後の自社の売上げとして600万円を確保してもらいたいのです。そこから交通費や広告宣伝費、通信費などの諸経費がかかり、それらを差し引いた額が収入となります。もちろん、現役時代より収入は減ることになりますが、生活を維持できたうえで、やりがいや満足度を得られれば成功といえるでしょう。 起業後の年商が、前職の年収の水準に達した人は、さらに売上げを伸ばしていけるでしょう。人を雇用してさらに売上げを伸ばす人もいれば、仕事を調整して自分でやれる範囲に仕事を制限する人もいます。どちらが正解というわけではありません。起業して何を目ざすのかを自分で決めることができるのも、起業の醍醐味といえます。 まずは、「前職の年収」を基準に、起業後の収入の目安を考えてください。起業のタイミング 起業のタイミングは人それぞれです。前職を辞めるタイミングも一概に「ここがベスト」とはいえません。私が見てきた例をいくつかご紹介します。1 起業に必要な人脈や知識にめどがついたとき 起業したい事業に対する理解が深まったときに、辞める人が多いです。資格を取ったときや、区切りとなる仕事をやり遂げたとき、という人もいます。2 事業計画書が完成したとき 起業後の具体的な計画をまとめた事業計画書ができたとき、という方も多いです。 ただし、一度書き上げたら終わり、とい最終回 起業後の収入の目安など

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