エルダー2017年10月号
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エルダー63実業団強豪、東芝ラグビー部で活躍多様な工具類が整然と管理されている工場内は整頓され金型は色分けした棚に格納される休止状態のプレス機の稼働性能を点検する体温計先端の金属部品の連続絞り加工(右から左へ)「33歳まで、工場での勤務を終えて練習で汗を流していました。若さでうち込めたんですよね。だから若い人ががんばっているのを見ると協力してあげたくなる。技能五輪の世界大会にも多くの後輩を送り出して、彼らが高く評価されたことは私の誇りです」現在は医療機器などの金型、部品を中心に多品種少量の生産に取り組んでいる。 「昔は“六十の手習い”などといったものですが、この仕事に年齢は関係ありませんね。いつでも新しいことに興味を持ち続けることが大切で、常に新しい技術の情報収集に目配りしています」 倉井さんが手にする情報ファイルは技術専門紙や雑誌の切り抜きなどで膨れあがっていた。で凹型の金型(ダイ)に置かれた金属板をプレスして筒状に加工する(絞る)のだが、複雑で深い筒状部品は数段階かけて絞り、つなぎ目のない部品にする。これを効率よく大量生産する金型は、まさに加工・組立技術の集大成だ。「例えばダイとパンチの隙間(クリアランス)はマイクロ※以下の組立精度が要求されるため、金型部品を手加工して組み立てるには高度な技能が必要になります。いわば一般の機械加工以上の精度が要求されるわけです」倉井さんが受けた厚生労働省「現代の名工」表彰における「職種名」にある「金属手仕上工」とは、これを意味している。年齢に関係なく常に新情報に興味を持つ倉井さんは強豪として名を馳せた東芝ラグビー部を支えたメンバーでもあった。 小沢工業株式会社本社工場TEL:044(522)6221(代表)FAX:044(555)5340http://www.ozawa-kk.com/(撮影・福田栄夫/取材・吉田孝一)※1マイクロは4分の1ミリメートル

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