エルダー2017年11月号
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エルダー25特集平成29年度「高年齢者雇用開発コンテスト」また、規定では再雇用の上限年齢を65歳としていたが、65歳に到達した高齢従業員の多くが66歳以降も同社での就労を希望していたため、66歳以降も引続き再雇用を行っていた。これらをふまえ、2012年4月に定年年齢を65歳に引き上げると同時に、70歳までの継続雇用制度を導入した。これにより、さらに長期的な雇用の安定過疎化が進んでおり、人口の減少に加え、若年者は都市部に就職するため、若年者の採用が困難な状況にあることから、高齢従業員の活用が重要な経営課題となっていた。生涯現役が時代に要請されつつあるなか、同社もその要請に応え、高齢従業員の戦力化を図っていく方針を決定し、全社をあげて「生涯現役」が実現できる職場づくりに取り組んできた。(1)制度面の改善◦定年年齢と継続雇用制度の上限年齢の引上げ改善前の同社の定年年齢は60歳で、65歳を上限年齢とする再雇用制度が導入されていた。再雇用に際しては労使協定で再雇用基準が設けられていたが、実際は厳格には適用されず、本人が希望すれば「嘱託」として再雇用されていた。同社の従業員数は104人で、雇用期間の定めのない正社員、嘱託社員、パートという3つの社員区分がある。60歳以上の高齢従業員は25人で全従業員の24・0%を占めており、最高齢者は72歳の男性従業員で、現在はドライバーの運行管理を担当する安全課長として勤務している。同社が職場改善などの取組みを進めた背景には慢性的な人手不足の深刻化があった。同社の地域はている。2005年には自動車への給油サービスを主とした燃料販売業をスタートした。運送業の分野では、多様な車両を揃え、幅広い荷物に対応できる体制で地域の足として貢献することを目ざしてきた。以前は中部・関東までの遠距離運送を行っていたが、2017年から県内を中心とする近距離運送にシフトした。また、物流部門ではトラックの積込み能力の改善に努め「オーダーメイド輸送」を実現、輸送品質の高さで同社の物流事業を支えている。経験豊かな高齢従業員を積極的に活用し、きめ細やかな対応などさまざまな場面で高齢従業員のスキルが活かされている。八千代運輸倉庫が保有するトラック(一部)八千代運輸倉庫の外観。本社は2階にあるⅣ改善の内容Ⅲ高齢化の状況、職場改善などの背景と進め方

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