エルダー2017年11月号
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サービスにかかわることが多いなど、配置部署は異なることもあります。職種や配置部署は異なっても、扱うのは、ネットワークなどですから、スキルを身につけることが必要です。このため、設立当初より、スキルアップに力を入れてきました。具体的には、入社間もない社員から部長職まで、毎年1回、「キャリア開発計画書」を記載して、上司と身につけるべきスキルについて相談をします。研修の種類も豊富です。業務時間内に受講する「スキルアップ研修」と、業務時間外に受講する「自己啓発支援」を合わせると、受けることができるコースは1000以上。仕事柄、IT関連やネットワーク関連など、テクニカルスキルと呼ばれる、業務遂行に必要な知識や技術に関係するコースがかなりを占めますが、聞く、話す、教えるなどのコアスキル向上を目ざすコースもあります。上司との面談では、自分の能力・スキルについての確認も行います。同社には、「プロフェッショナル人材育成制度」があり、能力・スキルを確認し、伸ばしていきます。分野毎に数十項目の質問項目が用意されており、ある分野において最も高いレベルまで能力・スキルを身につけるとその分野の「プロフェッショナル人材」であると認められ、社長から認定証が授与されます。このように、社員はスキルを身につけようと思えば、いくらでも身につけられる環境にいるわけですが、熱心に学習する社員が多い一方で、なかにはそうでもない社員もいます。学んだことを仕事で活かせず、惰性で学んでいるだけになってしまったり、次第に学ばなくなってしまったりするようなこともあったそうです。2013年4月、改正高年齢者雇用安定法が施行され、65歳までの雇用確保措置が義務化されました。同社も、これを受け、継続雇用制度を整えました。引続き同社で働くことを希望する社員全員が65歳まで働けるようにしたのです。再雇用後は、原則として、定年前と同じ仕事をプレーヤーとして担当します(管理者であった者も、定年到達前にすでに役職を離れています)。同じ仕事ですから、業務遂行能力という点での問題はありません。その一方で、60歳以降もモチベーションを持って仕事に取り組み、力を発揮してくれるのか、また、企業側にその環境があるのか、については、制度導入にあたって考える必要がありました。そこで、同社が行っているES調査(雇用満足度調査)で50代社員の満足度をみたところ、管理者は高めでしたが、非管理者の満足度は低くなっていました。それも問題でしたが、このES調査では、満足しているかどうNTTコミュニケーションズのベテラン社員雇用制度2かはわかりますが、モチベーションがどうなっているかについてはわかりません。そこで、50代社員のモチベーションの状況を把握することになりました。65歳まで働くとなると、50歳からだと、15年もあります。「これからのわが社にとって重要なことだ」、「面談をしてモチベーションの状況を把握するのであれば、50歳社員全員を対象に行おう」、「人によってモチベーションの高低の基準やとらえ方が異ならないよう、専任の社員を置いてやろう」……当時の副社長が熱心であったこともあり、どんどん話は大きくなりました。こうして、専任の社員として、面談を一手に行うこととなったのが、元労働組合幹部で社員からも信頼の厚かった、現在、ヒューマンリソース部 人事・人材開発部門 担当課長である浅井公一氏です。副社長の強力な後押しで、50歳の管理者でない社員全員に面談することになったものの、同社には、新たに50歳になる社員が毎年200人くらいいます。さらに、昇格などの面談と違って「こういうことを聞く」というシナリオもありません。一人ひとりに合わせて面談しなければいけませんが、何の準備もなしに、いきなり面談をまず、キャリアデザイン研修3生涯現役を実現するための生涯現役を実現するためのキャリア開発支援エルダー45

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