エルダー2017年11月号
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浅井さんは、研修にずっと同席し、一人ひとりの様子を観察します。研修後の面談に備えて、ちょっといいコメント、気になるコメントがあったら、書き留めます。たった1日の、面談の準備のため、という位置づけの研修ですが、浅井さんによると、キャリアデザイン研修に来るときは、「(仕事もあるのに)よくわからない研修に来させら4444れた44」といっていた社員が、帰るときは、「来4てよかった44444」といってくれるそうです。研修後は、いよいよ面談です。研修で準備はしてもらうものの、人によって受けとめ方は同じではありません。研修時に把握した情報などをもとに、面談する社員の立場に立って、その人にあった面談を行います。面談は「この人は変わってくれる」という感触を得られるまで行うそうです。人によって必要な時間はかなり異なります。研修を受けて自分ですでに今後について考えているような社員であれば、10分程度で終わることもある一方で、1時間では終わらず、何度か行うこともあるそうです。モチベーション把握のために行うこととなった面談ですが、面談して感じるのは「モチベーションは高いが、仕事での成果・評価につながっておらず、悩んでいる」様子だとキャリア面談4ドラマも、既存のものではありません。意に沿わないかたちで、技術部門から営業部門に異動になった前田さんと後藤さんの2人が主人公。前田さんはマインドチェンジを行えますが、後藤さんは技術が忘れられず一歩をふみ出せないといった、同社の業務内容に合わせた人物を登場させたオリジナルです。人事のトップであるヒューマンリソース部長の話も、単なる挨拶ではありません。同社の経営状況や人事面の課題、さらに、50歳以上の社員に期待することを、部長自身が感じていることなど交えて話します。キャリアデザイン研修は、年間10回程度開催されますが、そのすべての研修で、40分余りにわたって、20〜30人の受講生を前に話します。午後からは、これまでのキャリアを振り返ってもらいます。年によってやり方を工夫しているそうですが、今年は、10年毎に、自分はどんな仕事をしていたときに一番輝いていたか、を振り返っています。そのうえで、5人くらいのグループで、お互いに、強みや弱みについてコメントし合います。最後に、今後のキャリアをどうしていくかについて考えます。5年後、人によっては、3年後にどういう姿になっていたいか、どの分野でどんな仕事にかかわっていたいか、考えてもらいます。ただし、研修では、答えは求めません。面談までに考えるよううながすところまでで、研修は修了です。しても、本音は聞けません。そこで、面談の1〜2カ月前に、キャリアデザイン研修を受けてもらい、心の準備をしてもらうことになりました。図表は、キャリアデザイン研修について、まとめたものです。研修は、①ドラマ(オリジナルドラマを見る)、②ヒューマンリソース部長の講話、③キャリアの振返り、④今後のキャリアビジョン策定、の4つのプログラムからなります。研修がメインではなく、あくまでも面談がメインであることなどから、研修の実施自体は外部委託していますが、綿密な打合せ、つくりこみを行っています。図表 キャリアデザイン研修の概要対象年齢50歳名称キャリアデザイン研修対象者年度内に50歳を迎える非管理者社員ねらいなど65歳までモチベーションを持って仕事に取り組み、成果が出せるよう、自分にとっての仕事について改めて考える受講者の決め方必須人数・回数20~30人×10回内容①ドラマ②ヒューマンリソース部長の講話③キャリアの振返り④今後のキャリアビジョン策定期間1日講師外部講師その他研修修了後1~2カ月後に面談ありNTTコミュニケーションズからのヒアリングに基づき著者作成2017.1146

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