エルダー2017年11月号
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2017.1152録したデータベースを作成している。このデータベースをもとに、企業の要望に沿ったスキルを持つ派遣スタッフを選ぶわけである。企業の要望はさまざまだ。決算書作成までという企業もあれば、税務申告までしてほしいという企業もあり、給与計算をしてほしいという要請もある。また、最近では、営業事務で「受注・納品書・請求書発行」や「売上げ管理」などの業務も増えている。また、上場企業経理で連結決算作成のサポートの依頼もくるようになった。経営コンサルタント業務では事業計画策定が比較的多い。このように、「企業からの要請はレベルが高度化していますので、私どもも登録しているスタッフのスキルをチェックし、面談し、適任者を派遣する努力をしています。多数の登録スタッフがおりますので、こうしたさまざまなレベルの要望に応えることができます。それが、私どもへの評価となってかえってきます」という。さらに、派遣を求める企業は、「要望は具体的で企業が希望する日から働けて、即戦力であることが求められます。ですから、マッチングは企業の要請をクリアできるスキルを持ち、その会社へ通勤できる人材の選択から始まります。次に大事なことは、派遣スタッフの人柄の問題ですが、そこはシニアですので人間関係の構築力に優れています。顧客企業の担当部長や社長のニーズを汲み取って、業務を進めてくれますし、その働く姿は派遣先の若手社員の教育にもなっているという声をお聞きすることもあります。これは、シニアの大きなメリットです」と、派遣スタッフへの信頼をみせる。シニアのスタッフであるだけに能力も多彩だ。「まず、コミュニケーション能力・調整能力があります。対外交渉ができ、経営に関して提案できる人もいます。金融機関との折衝や新規調達先の提案ができる人もいます。このため、こうしたシニア層が派遣で入ってくると、『組織に厚みが出る』、と評価する経営者もおられます」。シニアの派遣スタッフがさまざまに能力を発揮していると富澤社長は述べる。また、派遣スタッフの能力が評価され、派遣先企業に雇用されることについて、「昨年度は6人が直接雇用されました。弊社としても派遣先からぜひと請われて社員採用となることは本当の意味でシニアの雇用創出につながり喜ばしいことです」と語る。企業からの求めはパートタイム就労が多い。時給の平均額は1500円パートタイム就労で月10万円前後就労時間については、企業との面談で決めていく。週何日就労で、1日何時間、そして勤務の時間帯を決定する。この場合も、企業と派遣スタッフのマッチングが必要である。同社の派遣料金は1時間2200円が基本、交通費は契約による。派遣スタッフはこのうち1500円前後を受け取る。1社あたりの平均売上高は15~16万円、月間60人ほどのスタッフを派遣しているので、月間の売上高はおおよそ1000万円となる。年間売上げは約1億2000万円である。このうち3分の2は賃金の支払いとなり、3分の1の約4000万円が同社の収入だ。派遣スタッフの立場でみると、時給1500円で1日5時間働けば、7500円の収入となる。週3回働けば月約9万円の収入だ。就労時間数が増えれば賃金は10万円を超える。「多くの派遣スタッフは、子どものための出費も住宅ローンもなく、多くは配偶者との2人暮らしです。社会に参加してこれまでつちかったスキルを発揮し、自由にお金が使えて、孫に小遣いをあげられればうれしいという人が多いですね」と、富澤社長は派遣スタッフの声を紹介してくれた。一方、顧客企業からは、「『1日1万1000円として、月間13万円前後のコストで30年以上の経理スキル、経験と信用のある派遣スタッフ

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