エルダー2017年11月号
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2017.1154考えて、無理をしないよう1週間の割振りを考えて行動するようになりました」。就労希望年齢をたずねると、「亡くなる前日まで元気に働いていることが願いです。私ができることは、働き続けることで社会に貢献することです。そのために働く場があれば、と思います」と静かに語る。シニア経理財務に派遣登録したところ、スキルにあった企業への派遣がすぐに決まり、「とてもうれしかった」と高梨さん。多趣味で「何にでも手を出すたち」と笑う。いまは仕事帰りのヨガで体調を整えている。シニア経理財務から派遣スタッフ2人を受け入れているOASの石黒和かず憲のり管理本部部長は、「シニア経理財務が経理に特化してスキルのあるシニアスタッフを派遣しているということで、海外法人の経理をお願いしました。シニアは経験・知識が豊富で、安心感があるのが何よりです。坪井さんも高梨さんも私どものお願いしたスキルとベストマッチングでした」と、高い評価だ。しかも高齢ということから、「当社の社員とのつき合い方も配慮いただいていることがよくわかります。私どものほうも、シニアの方が働きやすいように、言葉遣いなどへの指導を心がけています。また、お2人とも仕事上で主張すべき点は主張されるので、逆にその点で安心できます。とにかく、高いスキルと人間関係の構築力、この2つは本当に素晴らしい」と石黒部長は評価する。シニア経理財務設立から4年余。派遣スタッフで健康に問題を抱える人はいないが、ときおり出てくるのが両親の介護の問題だ。60歳を超えたスタッフの両親の多くは90歳前後であり、スタッフ・派遣先・紹介者から感謝今後の課題はシニア人材の承継介護のために派遣就労を辞めたり、年次有給休暇を取得したりする人が出てきている。ただ、スタッフ本人はいたって元気だ。「社会参加をしていることがその理由ではないでしょうか」と、富澤社長は推おし測る。富澤社長自身、65歳の起業で自らの就業の場をつくり出した人だ。そのやりがいは、「派遣スタッフをはじめ、急な退職などで困っている企業や、派遣先企業を紹介していただいた税理士の方など、みなさんから感謝の言葉をいただくことが、私の支えになっています」という。今後の課題は人材の承継である。ほとんどがオー・エイ・エス管理本部の執務風景60代、最高齢は70歳。「20代、30代の人でないので、近い将来、どこかで交代する日がきます。スキルと人間関係の構築力が高い人が跡を継いで、仕事がまわっていくようにすることが課題です。そのためにはスタッフを確保し事業を拡大させ、支店も展開したい」。富澤社長の将来構想だ。 (取材・穂積富士夫)オー・エイ・エスの石黒和憲管理本部部長

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