エルダー2017年11月号
58/68

2017.1156※このコーナーで紹介する書籍の価格は、「本体価格」(消費税を含まない価格)を表示しますだれもが知っておきたい「人生90年時代」を充実させるためのキャリアプラン人手不足が深刻化するなか、アルバイトやパートタイマーなどの非正規労働者を本格的な戦力として活用したいと考え始めている事業所も少なくないだろう。本書は、こうした事業所の人事労務担当者に役立つ書籍で、アルバイトやパートタイマーを雇用する際に労使が直面することが予想されるさまざまなケースを取り上げ、最新の法令・指針、裁判例などをふまえ、Q&A形式で解決策が示されている。全体は、第1章「アルバイト・パートをめぐる基礎知識」、第2章「トラブル事例と解決策」、第3章「トラブル解決のための各種機関の活用、各種方策と留意点」の3つの章から構成されていて、収録されているQ&Aは全部で85問。とりわけ目を引くのが、コンビニエンスストアやレストラン、アパレル、塾講師、接客業、運輸業、保育業など、特定の業種や職種に向けたQ&Aに多くのページが当てられているところ。どのような業態でもあり得るケースをベースに、できるだけ現場の実態に即した内容にしたいという編者の熱意が感じられる。編者は労働問題を多く手がける法律事務所で、所属する弁護士が分担執筆している解説にも専門性に裏付けられた細かな配慮が感じられる。具体的な事例をもとに、現場の実態に即した解決策を提示アルバイト·パートのトラブル相談Q&Aロア・ユナイテッド法律事務所 編/民事法研究会/2400円+税本書の冒頭、大企業に勤めていながら、60歳を過ぎてからの再就職活動を余儀なくされ、その後のライフプランの見通しが立たなくなったビジネスパーソンの事例が紹介されている。「大企業にいるから安泰」という原則は風前の灯ともしびとなり、「60歳という定年退職の時期が、以前のようにキャリアのマイルストーン(節目)としての役割を果たさなくなった」ことを認識して、自身のキャリアに真正面から向き合うことが必要な時代になったといえるだろう。人事・中高年キャリアのプロとして知られる著者は、こうした状況をふまえ、「いまの会社に勤め続ける」、「転職する」、「出向する」、「独立起業する」という現実的に取り得る4つの選択肢を前提に、自らキャリアを選び取り、したたかに実行していくために必要なキャリアチェンジのノウハウを本書で提供している。なかでも、第4章「人生90年時代の実践的キャリアチェンジ術」は、著者が実際に実行した実践的なノウハウが惜しみなく披露されており、新たなキャリアへふみ出す際の参考になるだろう。50代のビジネスパーソンばかりではなく、シニアの戦力化に頭を悩ませている企業の人事労務担当者にも一読をおすすめしたい。木村 勝まさる 著/朝日新聞出版/1500円+税働けるうちは働きたい人のためのキャリアの教科書

元のページ  ../index.html#58

このブックを見る