エルダー2017年12月号
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特集エルダー17テレワークが創る多様な働き方行われること②当該情報通信機器が、使用者の指示で常時通信可能な状態となっていないこと③当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないことなお、在宅勤務やモバイル勤務において、事業場外みなし労働制を適用する場合でも労働時間の把握が必要となります。みなし労働時間制を適用する者の時間把握をするのは、一見矛盾するようですが、業務に必要な労働時間の実態に照らし、みなし労働時間労働時間制度4 テレワークは、すべての労働時間制度が適用できます。また、テレワークを導入している企業のほとんどは現在の労働時間制度を変更することなく導入しています。図表2は、平成26年度に厚生労働省が実施した「テレワークモデル実証事業」の企業アンケートの結果です。この結果をみるとテレワーク実施企業は、全体同様「通常の労働時間制」を採用している割合が最も高く、実施企業と未実施企業を比較すると、実施企業は未実施企業に比べ、「フレックスタイム制」、「裁量労働制」、「事業場外みなし労働時間制」、「短時間勤務制」が高くなっているのがわかります。テレワークにおいて、事業場外労働時間制における「みなし労働」が認められるのは、「労働時間の全部または一部を事業場外で業務に従事していること」、「使用者の指揮命令が及ばないために労働時間の算定が困難なこと」の2つの条件が必要です。在宅勤務について事業場外みなし労働時間制を適用することができる場合は、次の3つの要件のすべてを満たさなければなりません。①当該業務が、起居寝食等私生活を営む自宅でワーク勤務規程を作成した方がよいでしょう。テレワーク勤務規程は、就労形態により「在宅勤務規程」、「サテライトオフィス勤務規程」、「モバイル勤務規程」の3つの規程が考えられます。なお、これらのテレワーク勤務規程を作成した場合にも、従業員の過半数を代表する者の意見書を添付し、所轄労働基準監督署に届出するとともに、従業員に周知する必要があります。実施頻度と労務管理制度3 テレワーク(特に在宅勤務)の実施頻度は、導入の段階や導入目的、企業の方針によって異なることが考えられます。また、労務管理についても実施頻度によって異なり、影響の少ないものは社内の規則やルールを変更する必要がないでしょう。例えば、月に数回のテレワークであれば人事評価制度や健康管理、社員教育などにほとんど影響がないといえるでしょうし、在宅勤務で実施頻度が多い場合は通勤が少ないことから通勤手当を見直すことが考えられます。なお、「セキュリティ」についてはその実施頻度に関係なく対策を講じる必要があります。月に1回のテレワークだからといって、「セキュリティ」を疎かにしてよいことはありません。図表2 採用している労働時間制度(テレワーク実施・未実施)出典:「平成26年度テレワークモデル実証事業」 「テレワークではじめる働き方改革~テレワークの運用・導入ガイドブック」(厚生労働省)020406080100(%)80.380.348.719.430.87.423.910.826.518.811.121.846.219.13.41.3通常の労働時間制フレックスタイム制裁量労働制事業場外みなし労働制1ヶ月単位の変形労働時間制1年単位の変形労働時間制正規・非正規労働者に適用される短時間勤務制その他実施(n=117)未実施(n=2,781)

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