エルダー2017年12月号
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職場づくり職場づくり働ける職場づくりに職場づくり職場づくり働ける働けるで安全健康41ともに、不自然な姿勢を取る時間と頻度を少なくする。♴腰痛の原因 図表3のように脊せき柱ちゅうはまっすぐになっているわけではなく、若干湾曲しています。特に頸けい椎ついと腰よう椎つい部分は前方に向けて湾曲しており、湾曲がなくなったり、反対に腰椎が前方にずり落ちたりすると(生理的湾曲が強くなりすぎると)腰痛の原因になります。 腰痛の内訳をみると、実は原因がはっきりしている腰痛はかなり少なく、診察や検査で腰痛の原因が業務上の負荷によるものと考えられるのは全体の10~15%程度で、それ以外♳腰痛の災害事例反たん物ものをリフトに乗せる作業中、不意に反物の上に乗ってしまい、バランスを崩し、急に腰をひねった(職場のあんぜんサイト労働災害事例ɴo・101385より) 次の事例はどこにでもある荷の積み下ろし作業での腰痛発症事例で、高齢労働者も多く従事していると思われるケースです。【災害発生状況】 被災者は、出荷場にて、配送トラックから生地(反物、一つ約10㎏を数十反)を降ろし、リフトに乗せる作業を行っていた。作業中、不意に反物の上に乗ってしまったため、不安定な状態から身体のバランスを崩し、急に腰を捻った。病院を受診したところ、筋きん膜まく性せい腰痛症と診断された。【災害発生要因】 この災害の原因としては、次のようなことが考えられます。①配送トラックから積み下ろした製品が、リフトに積み込む作業動作の妨げとなった。②リフトに乗せるため製品を持ち上げた際、「不自然な」作業姿勢となってしまった。【災害への対策】 類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要です。①「不自然な」作業姿勢や動作を避けるため、作業場、事務所、通路などの作業空間を十分に確保し、取扱い荷物は作業台などに載せるなど、床に放置しない。②十分な作業空間が確保できない、動作や移動の際の作業動線の妨げとなるものが存在する場合は、作業開始前に作業空間の状態を十分認識し、適切な作業手順を検討しておく。③作業場に雑然と物品が置かれている状態では、転倒、つまずきなどの危険が増すため、日ごろから作業場の整理、整頓、清潔を励行する。④上半身が前傾する前屈姿勢、上半身と下半身の向きが異なるひねり姿勢など「不自然な」作業姿勢を取らざるを得ない場合は、前屈の角度やひねりの程度を小さくするとエルダー図表3 腰椎の構造脊柱

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