エルダー2017年12月号
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修を何度も行って成果をあげている、「山形酸素株式会社」の例をご紹介しましょう。山形酸素は、家庭用LPガス、産業用高圧ガス、医療用ガスのほか、灯油、飲料水、環境・省エネ機器などの卸・小売を行う会社です。製造(高圧ガスボンベへ充填)や配管工事、保安業務なども行っています。卸・小売がメインであることから、社員全体の約3分の2が営業にたずさわっています。残る3分の1は、営業事務や商品管理のほか、総務経理など管理部門で働いています。ガス、灯油などは資格がなければ取り扱えないため、同社において、資格は非常に重要です。資格保持者も非常に多く、2016(平成28)年9月現在、社員が有する、高圧ガス販売主任者、危険物乙種第4類、高圧ガス製造保安責任者など、業務に直接関係する資格(自動車免許を除く)の数は、延べ698にのぼります。同社では、こうした資格を管理職登用の要件としているほか、63歳以降の継続雇用の条件としています。社員の年齢をみると、20代の社員が約4分の1を占める一方で、50代後半以降の社員がこれを上回る約3割を占めるなど、高齢者の戦力化が期待される状況となっています。定年は60歳、希望者全員62歳まで再雇用す山形酸素における高齢者雇用制度1第2回から第7回まで、大きな企業が行っているキャリア研修などの施策について紹介してきました。これを読んで「これは大きな会社の話、うちのような規模の会社には研修なんてとてもできない」と思われた方もいらっしゃるかと思います。たしかに、研修というかたちを取るとなると、ある程度の人数は必要ですし、コストもともないます。そのようなこともあって、早くからキャリア研修に取り組んできた企業には、大企業が多いのは事実ですが、中堅企業のなかにも、キャリア研修に熱心に取り組んでいる企業はあります。今回は、中堅企業の例として、50歳以降の全社員を対象に、キャリアについて考える研▶会社概要企業理念:人・夢・エネルギーの調和会社名山形酸素株式会社本社山形県従業員数188人(嘱託・臨雇・出向を含む)(サンエネグループ全体 219人)(2017年4月16日現在)業種高圧ガス卸・小売2017.1244生涯現役を実現するための 希望者全員65歳雇用が浸透し、60歳以上の高齢社員が増えていくことが予想されるなか、高齢社員の戦力化のためにもキャリア開発支援の重要性はますます高まっていくと思われます。本連載では、企業におけるキャリア開発支援にかかる制度設計や運用をはじめ、個人の主体的なキャリア形成を支援するための方策などを、企業事例なども交えて紹介します。キャリア開発支援するための 希望者全員65歳雇用が浸透し、60歳以上の高齢社員が増えていくことが予想されるなか、高齢社員の戦力化のためにもキャリア開発支援の重要性はますます高まっていくと思われます。本連載では、企業におけるキャリア開発支援にかかる制度設計や運用をはじめ、個人の主体的なキャリア形成を支援するたキャリア開発支援高齢・障害・求職者雇用支援機構 雇用推進・研究部長 浅野浩美中堅企業におけるキャリア支援(山形酸素など)第8回▶定年制等定年年齢60歳継続雇用制度希望者全員62歳(1年更新)基準該当者上限なし役職定年なし▶年齢構成平均年齢42.3歳(2017年4月16日現在)

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