エルダー2017年12月号
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ることとなっていますが、会社としては、最低でも65歳まで、必要な人にはそれ以上働いてもらいたいと考えており、2013年には、会社が認めた社員に65歳以降も再雇用する制度を設けています。定年後は嘱託社員という立場になりますが、部長、執行役員など上級管理職であった人は、ほとんどの場合、引続き管理職として仕事を続けます。課長以下であった人は、担当者に戻り、仕事を続けます。役職が変わらなければ、賃金は変わりませんが、役職を降りる場合は、8割くらいになります。63歳以降、再雇用されるためには、一定の基準をクリアする必要があります。お話をうかがった福嶋実常務取締役・管理本部長によると、基準は厳しいものではなく、就業意思、健康状態と、(社員の大部分が保有している)危険物・高圧ガス関係の資格のほか、これから紹介する就業意識向上研修を受けていることの4つとのこと。この事実からも、研修を重視していることがわかります。同社では、50代前半、50代後半、60代と、3回にわたり、キャリアについての意識を高めることを目的とした研修(就業意識向上研修)を行っています。図表は、これら就業意識向上研修および47就業意識向上研修2ページで紹介する職場管理者研修について、まとめたものです。いずれの年代の研修も、働くことについて44444444考えることに特化した研修444444444444で、マネープランなどについての研修とは別に行っているものです。具体的には、高齢期と働くことについての講義のあと、各年齢層に合わせたチェックリストを用いて自己診断を行います。そのうえで、実際に各年齢層が抱えている課題や解決策について、グループで話し合いながら考えます。そのうえで、これからどうなりたいか、そのためにどうするかについて、各自で考え、行動計画を作成します。最後に、作成した行動計画を発表し、仲間からコメントやアドバイスをもらいます。研修自体はこれでおしまいですが、各年代の研修とも、さらに「宿題」があります。もらったコメントやアドバイスをふまえ、行動計画を見直し、研修修了10日後までに総務部を通じて講師に提出し、講師からコメントをもらいます。「宿題」を提出しない受講者はいないそうです。それでは、各年齢層の研修について、順にみていきましょう。〈50代前半(53、54歳)コース:エンプロイアビリティ研修〉この研修では、このあと、定年まで4444ではなく、定年以降も44444働くことを考えてもらいます。ただ、この段階では、定年まで5年以上あることもあり、定年後の継続雇用制度などについてほとんど知らない社員もいるそうです。意識を高めるための研修ですが、この研修を機に、定年後のことを考えるようになり、学び始めたり、健康面に気を遣うようになったりする社員がみられる一方で、なかには、日々の仕事に追われて、それほど意識が高ま図表 就業意識向上研修等の対象者・期間など分類就業意識向上研修職場管理者研修名称エンプロイアビリティ研修エキスパート研修プロダクティブ・エイジング研修職場管理者研修対象者50代前半(53、54歳)の社員50代後半(58歳前後)の社員60代の社員中堅管理スタッフねらいなど定年を過ぎたあとも働くことを考えるエンプロイアビリティ研修後の振返りと、60歳以降も仕事で成果を上げ続けるために必要な力について考える60歳以降のモチベーションを向上させる嘱託社員となった高齢社員の経験・知見を活かし、職場で発揮してもらうために、管理スキルを高める受講者の決め方必須指名内容講義、自己診断、グループ討議、行動計画の作成・発表期間1日(9時~17時)講師※1外部講師(高年齢者雇用アドバイザー)その他研修後宿題あり(研修修了10日後までに提出)山形酸素からのヒアリングに基づき筆者作成生涯現役を実現するための生涯現役を実現するためのキャリア開発支援エルダー45※1 企業の要望に合わせ、高年齢者雇用アドバイザーが、中高年社員の就業意識向上のための研修を提案・実施する場合、当機構が費用の半額を負担する制度があリます。詳しくは、当機構支部(65ページ)にお問い合わせください

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