エルダー2017年12月号
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らない社員もいます。〈50代後半(58歳前後)コース:エキスパート研修〉エンプロイアビリティ研修後、5年経つと、エキスパート研修がやってきます。エキスパート研修では、生涯現役として活躍することを意識しつつ、前回研修後の仕事の仕方、能力開発、さらに、意識や生活について振り返ります。研修ではまず、当機構のツールである「仕事生活チェックリスト」を用いて、60歳以降も仕事で成果を上げ続けるために必要な力についてチェックします。その結果をふまえ、改めて仕事をすることについて考えたり、経営環境など外部環境の変化を把握したりします。また、組織人としての基本動作を振り返るとともに、仕事の仕方を見直します。さらに、環境変化への対応や、加齢による変化への適応、専門能力の陳腐化をどう防ぐかについても考えます。定年が近づくことから、それでなくとも、受講生の真剣さは増しますが、研修を受けるなかで、前回研修後に行動計画通り能力を身につけた社員がいることを目の当たりにし、さらに真剣に取り組むようになるそうです。〈60代コース:プロダクティブ・エイジング研修〉60歳の定年を過ぎ、再雇用されて嘱託社員となってからも研修があります。再雇用者の抱える問題点や解決策の共有や、モチベーション・体力の維持・向上、さらに、それを高齢期の生活満足度向上につなげていくことが、研修のねらいです。まずは、プロダクティブ・エイジング・チェックリストで、自分がどう役立つか、そのために何をすればよいか、加齢や体力低下などにどう対応するか、定年前と異なる立場となった後、どう振る舞うかなどについて自己診断します。さらに、現状だけでなく、先行きについても考えます。最後に、よりよい高齢期に向けて、行動計画を作成します。〈研修の効果について〉福嶋常務に、企業側からみた研修の効果についてお聞きしました。研修講師を務めている樋口智成高年齢者雇用アドバイザーからは留意していることを聞いたので、ご紹介しましょう。◆研修講師として留意していること留意点1 会社についてよく知るまず大事なのは、その会社の業務内容や各セクションの悩みを事前によく把握すること。自分たちの実態や問題を知っている人でないと信頼してもらえません。その会の研修につなげていくと、前回気づかなかったことに気づくようになってくれる。効果2仕事への意欲が向上役に立ちたい、という気持ちを持ってくれるようになった。最近のプロダクティブ・エイジング研修では、研修受講者の8割が、体力、意欲、能力が続けば働きたいと回答してくれている。効果3体力・健康面、企業体質の強化も実行計画として血圧や体重に関することなどを書く社員もいる。実行してスリムになった社員もいるので、刺激になる。研修では、自分のことだけでなく、経営環境や経営課題について考える機会がある。若手社員の育成や働きやすい環境づくりなどに役立ちたい、ととらえてくれる社員もいる。視野が広がり、企業体質の強化にもつながるとみている。◆研修の効果効果1徐々に高まる1回目は「研修といってもこんなもんか」といった感じの社員がかなりいる。2回目になると「いよいよ定年が近づいてきたな」という感じになってくる。これが3回目になると「定年は迎えたけれど、まだやれる。もう少しがんばろう」といった感じになる。一度研修を受けたからといって劇的な効果があるわけではないが、フォローし、次2017.1246

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