エルダー2017年12月号
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エルダー63和33)年に創業した同社に転職。「転職当初は射出成形の金型の調整などで苦労しましたが、それを語る場ではないので」と笑う、1級プラスチック成形技能士の谷さん。2004年に東京マイスターを受賞し、技能検定委員としての20年以上の貢献が評価され、2010年に厚生労働大臣による功労賞、2016年春には瑞ずい宝ほう単たん光こう章しょうを受けた。「後継者に不安はありません。開発・造形担当の長男・基もと樹きはCキャドAD※による設計を専門にし、一緒に自社製品開発で苦労した2級プラスチック成形技能士の次男・重しげ樹きは営業担当で業務拡大に奔走して、今日も現場は大忙しですよ」写真にあるように明るい笑顔の絶えない谷さんであった。有限会社大里化工TEL:03(3611)7077FAX:03(3614)7629http://www.uclid-f.com(撮影・福田栄夫/取材・吉田孝一)販路開拓のノウハウを蓄積した同社は2003年、他社の製品開発を一貫して支援するサービスを立ち上げた。前述の「ものづくりのお手伝い」の事業化である。「新製品のアイディアはあっても開発の経験がない町工場は多いでしょう。職人が技術を持っているだけなら会社はそこで終わりです。その技術を活かして顧客に提案するのも一つの手ではないでしょうか。設計から試作、量産、販路開拓まで、それが当社のサポート事業です。これまで200を超える案件がありました」提携先との関係で商品の多くは紹介できないが、一部は同社のホームページで確認できる。技能検定で後進育成に貢献、後継者には二人の兄弟工業高校を卒業後、22歳で財布職人として独立したが、結婚を機に義父の大里孜つとむさんが1958(昭手づくり段ボールの照明装置(左)が自社製品「フォトラ」(右)に進化した2016年春の叙勲で瑞宝単光章を受章工場は射出成形されたプラスチック部品の生産、検品で大忙しだこの事務棟2階の開発室は顧客との商談の場も兼ねる4ラインのプラスチック射出成形機が稼働する工場は清掃が徹底されている※ CAD(キャド:computer-aided design):コンピュータ支援設計。コンピュータを用いて設計をすること、あるいはそのシステム(CADシステム)

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