エルダー2018年3月号
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特集エルダー1965歳超雇用推進事例集&マニュアル(その2)司が指示する形とは違いますので、あまり下の人に厳しくしすぎないようにすることです。そこは年の功でうまくやっているつもりです」そんな金子さんなので、年の離れた社員とのコミュニケーションもうまくいっているようだ。「なるべく私から話しかけるようにしています。みんな、目の前の仕事に一生懸命ですし、特に若手や中堅には、私のほうから声をかけたほうが話しやすいでしょう。現場では、マスクをしていて顔が分からないので、間違って別の人に話しかけたりもしますが(笑)、向こうも快く接してくれます」いまの仕事をしていてやりがいを感じるのは、改善活動などで、以前はむずかしかったことが可能になるなど、自分の時代にできなかったことができるようになると、喜びを感じるという。「体が動く間は働きたいですね。健康維持のために、できるだけ体重計に乗るようにしています」という金子さん。現場は立ち仕事が多いが、改善活動により、以前より力を使わなくても作業ができるようになり、働き続けやすい環境整備が進んでいる。後輩たちには、自分自身で考え、もっと積極的にチャレンジしてほしいと期待している。「いまの若い子は従順で、いわれたことはまじめにやりますが、自分から率先してやろうとしない傾向があるような気がします。もう少し、上司を困らせるくらいのほうが、会社をよくしていくためによいのではと思います。改善活動でも、もっと若い人が積極的に意見をいい、それを吸い上げられるようにできるとよいと考えています」活躍するシニア② 総監 太田一郎さん~全国を回り、会社の状況を見守る~唯一の総監である太田一郎さんは、現在63歳。新卒で入社し、経理に15年、総務人事に13年など、管理・間接部門でキャリアを積んできた。事務部門のさまざまな知識・スキルを身につけ、総務人事部長、製造管理部長、内部監査室長、営業管理部長などを歴任。現在は、内部監査室で活躍している。金子さんが製造部門のスペシャリストであるのに対し、太田さんは、管理・間接部門のスペシャリスト。内部監査室は、専門的な立場から各部署に問題がないかをチェックする役割をにない、同社の管理部門を知り尽くした太田さんにはうってつけの仕事だろう。「北は北海道から南は九州まで、全国の支店、営業所、工場を回って監査を行います。不祥事というのは、最初は小さいところから生じるものです。以前、私が内部監査室長だった際に、社長から、『私は忙しくて全国の営業所は回れない。出先の状況を見てきてほしい』といわれたことがあります。内部監査室というのは、単に不正がないかを調べるのではなく、社長の方針が伝わっているか、経営計画がどういう状況かを確認することも重要な役割なのです」部署を回るときは、内部監査室全員で行く。担当役員が同行することも多い。内部監査室は3人体制で、仕事の性格上、経験豊富な50代が配属されている。いまの室長は、太田さんの年下の上司になるが、年下の上司だからやりづらいということもない。太田さんが管理職をしていたときも、年上の部下は珍しくなかった。組織の役割としてやっているので、年齢によるやりづらさを感じ金子峰雄さん(右)と太田一郎さん

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