エルダー2018年3月号
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エルダー49特別企画 「産業別高齢者雇用推進ガイドライン」の概要産業別高齢者雇用推進ガイドライン2フルードパワー産業界では、高齢者活用に対し積極的に取り組んでいる一方、定年前後の賃金減による意欲低下など課題もある。本ガイドラインでは、会員企業および従業員を対象としたアンケート調査(59歳以下と60歳以上向けの2種類)およびヒアリング調査の結果から企業と従業員の意識を比較し、そうした課題の解決はもとより、企業の高齢者活用の追い風となるよう、業界全体が取り組むべき方針を「6つの指針」として提示している。指針1は、「高齢者が強みを発揮できる仕事を開発する」。高齢者の知識・経験を戦力とするためには、個々の経歴・強みを把握したうえで、適した仕事へ起用すべきとしている。就く仕事も定年前に従事していた業務の関連にかぎらず、従業員訓練やマニュアル作成などを例として示している。指針2は、「60歳以降の仕事・役割・期待を早めに伝えて準備してもらう」。60歳以降の役割を従業員自身が明確に測れなかったがゆえに、能力を発揮しきれないケースがある。それを防ぐためには、企業が描く60歳以降の絵を40・50歳代のうちに知らせることで、本人に時間をかけて準備してもらうことが大切としている。指針3は、「高齢期の『生きがい』に影響する『業務内容』と『勤務形態』」。高齢者の生きがい意識に関して年収は重要な要素だが、一定の水準に達すると業務内容や勤務形態の影響が強くなる。それを念頭に、高齢者にあわせた作業速度の調整や多様な勤務形態を導入することなどが有効としている。指針4は、「貢献度に応じて評価し処遇する」。働きぶりが適正に評価されないことは意欲低下につながり、ひいては職場全体のパフォーマンス低下を招くこともある。賃金にかぎらず、肩書や表彰など何らかの形で「差をつける」仕組みが必要であるとしている。指針5は、「等身大の高齢者を職場が理解する」。同じ職場で働く現役従業員は、そうでない従業員よりも高齢者を高く評価している。高齢者と若年者をペアにするなど、現役従業員とのかかわりという観点から高齢者の配置を考えることで、職場の高齢者雇用への理解が深まるとしている。指針6は、「『高齢者雇用』は会社から現役従業員へのメッセージ」。企業の高齢者施策は、現役従業員にとって将来の処遇を占う手がかりである。彼らは常に動向を注視しており、方針次第では企業への信頼にかかわることを意識しなければならない、と指摘している。以上のほか、要所で従業員の声や他業種での取組み事例が紹介されている。後半にはアンケート調査結果や高齢者雇用にかかわる参考資料が掲載され、詳細なデータを参照することができる。フルードパワー産業 高齢者の活躍に向けたガイドライン〜シニアの活力を未来のものづくりに活かすために〜一般社団法人 日本フルードパワー工業会連絡先:東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館3階TEL:03-3433-5391 FAX:03-3434-3354HP:http://www.jfpa.biz一般社団法人 日本フルードパワー工業会空気圧や水圧、油圧など、流体(気体・液体)のエネルギーを利用して機械や装置を動かす、あるいは停止させる駆動方式。※フルードパワー

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