高年齢者職域拡大等助成金(以下「助成金」といいます。)は、次のいずれにも該当する事業主に対して支給します。
① 雇用保険の適用事業の事業主であること。
② 認定された職域拡大等計画書の実施期間内に、計画書に基づく措置を実施した事業主であること。
③ 次の表に定める高年齢者の職域の拡大等の措置及び就業規則等による定年の引上げ等の措置を実施し、雇入れの要件を満たす事業主であること。
④ 職域拡大等計画書の提出日の1年前の日から支給申請日の前日までの期間に高齢法第8条及び第9条を遵守している(
1)こと。(法人等設立事業主を除きます。)
⑤ 職域拡大等の措置の実施に必要な許認可を受けていることをはじめとして、法令を遵守し、適切に運営する事業主であること。
(注1)高年齢者の職域の拡大とは、次のことをいいます。
① 新たな事業分野への進出・事業の開始
・新たな事業分野への進出
企業等が現在営んでいる事業とは別の業種に進出することにより、高年齢者の能力、知識、経験等を活かした職場又は職務(
)の創出を行うこと。
・事業の開始(創業)
分社化、個人が新たに事業を開始すること、又は個人・企業が新たに企業を設立することにより、高年齢者の能力、知識、経験等を活かした職場又は職域の創出を行うこと。
・職務の再設計
既存の事業所における既存の職務について分析し、労働者の年齢構成の高齢化に対応した職務の再設計(高年齢者に向く職務を切り出すこと等により職場又は職務の再編を行うことをいう。)により、高年齢者の能力、知識、経験等を活かした職場又は職務の創出を行うこと。
(
)職場又は職務: 企業、事業所、部、課、係、ライン、工程等ひとまとまりの業務を行う物理的又は論理的に他と区別された範囲
② 機械設備・作業方法・作業環境の導入又は改善
・機械設備の導入若しくは改善
高年齢者の作業を容易にするために、主に指先、視覚、筋力等身体的機能を使う作業について、作業補助具その他機械設備の導入等により、その機能の低下を補完し、負担の軽減を図ること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。
・作業方法の導入若しくは改善
高年齢者の作業を容易にするために、主に判断力、注意力等を要する作業について、作業指示の平易化等作業方法の改善により、判断力、注意力等の低下を補完し、作業における安全を確保すること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。
・作業環境の導入若しくは改善
高年齢者の作業を容易にするために、照明、騒音、室温、湿度等の作業環境の改善により、作業効率を高めるとともに、負担の軽減を図ること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。
(注2)高年齢者の雇用管理制度の整備とは、次のことをいいます。
① 高年齢者の職業能力を評価する仕組みを活用した賃金・人事処遇制度の導入又は改善
高年齢者の意欲及び能力に応じた適正な配置及び処遇を行うため、高年齢者の職業能力を評価する仕組み及びこれを活用した賃金・人事処遇制度の導入又は改善を行うこと。
② 労働時間制度の導入又は改善
短時間勤務制度、隔日勤務制度など、高年齢者の希望に応じた勤務が可能となる労働時間制度の導入又は改善を行うこと。
③ 在宅勤務制度導入
高年齢者の負担を軽減するために、在宅勤務制度を導入すること。
④ 高年齢者の研修システム、職業能力開発プログラムの開発、導入又は改善
就業意欲の向上、新たな職場又は職務において必要となる職業能力の付与、高齢期において安全に就業するための知識の付与等を目的とする高年齢者向けの研修システム、職業能力開発プログラム等の開発、導入又は改善を行うこと。
⑤ 職場管理者の研修システム、職業能力開発プログラム、高年齢者活用マニュアル等の開発、導入又は改善
高年齢者が意欲と能力を発揮して働ける職場とするために必要となる知識を付与するための、職場管理者向けの研修システム、職業能力開発プログラム、高年齢者活用マニュアル等の開発、導入又は改善を行うこと。
⑥ 高年齢者向けの専門職制度等の導入又は改善
高年齢者の意欲と能力を活かすため、高年齢者向けの専門職制度の導入等、高年齢者に適切な役割を付与する制度の導入又は改善を行うこと。
⑦ その他
①から⑥に掲げるものの他、高年齢者の就労の拡大のために必要な高年齢者の雇用管理制度の導入又は改善を行うこと。
(注3)その他高年齢者の就労拡大に必要な措置とは、次のことをいいます。
① 法定を上回る健康診断制度等の導入又は改善
高年齢者の健康管理のために必要な法定を上回る健康診断制度等の導入又は改善を行うこと。
② 高年齢者を対象とする福利厚生制度の導入又は改善
高年齢者が健康で意欲を持って働けるようにするための福利厚生制度の導入又は改善を行うこと。
③ その他
①及び②に掲げるものの他、高年齢者の就労の拡大のために必要な取組を行うこと。
支給対象経費は次の1から3までに該当する経費となります。(職域拡大等計画の実施期間内に要した経費であって、支給申請日までに支払いが完了したものに限ります。)
支給額は、支給対象経費の1/3を支給します。
ただし、当該事業主に1年以上雇用される55歳以上の常用被保険者等の数に10万円(又は20万円)を乗じた額(その額が500万円を超える場合は500万円)を上限とします。
助成金を受けようとする事業主(法人等を設立する者を含む)は、職域拡大等計画書を作成して、職域拡大等計画の開始の6か月前の日から2か月前の日までに、都道府県の高齢・障害者雇用支援センター(法人等を設立する者にあっては、当該設立する法人等の主たる事務所の所在する都道府県の高齢・障害者雇用支援センター)を経由して独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構本部に提出してください。

助成金の支給を受けようとする事業主(法人等を設立する者を含む)は、職域拡大等計画書に、次の(1)から(5)の書類を添付し提出してください。
(1) 事業内容を示す会社概要、営業案内、商品説明書等の書類
(2) 職域拡大等計画書(様式第5号)提出日の1年前の日から提出日の前日までの期間における就業規則等(写)
(3) 雇用保険適用事業所設置届事業主控又は雇用保険事業所事業主各種変更届事業主控のうち最も新しいもの(写)
(4) 「機械設備、作業方法又は作業環境の導入又は改善」による職域拡大の措置を実施しようとする場合は、職域拡大等計画書(様式第5号)の提出日の前日における、当該措置を実施しようとする職場又は職務で就労する55歳以上の常用雇用者の出勤簿(写)、賃金台帳(写)、各常用雇用者が当該職場又は職務で就労していることがわかる書類、雇用契約書等各常用雇用者の雇入れの日と雇用期間及び生年月日がわかる書類
(5) 職域拡大等計画書(様式第5号)提出日の1年前の日から提出日の前日までに、64歳までの確保措置を基準該当者を対象とする継続雇用制度により講じている期間がある場合は、当該基準を定めた全ての労使協定書(写)
この助成金の支給を受けようとする事業主は、高年齢者職域拡大等助成金支給申請書(以下「支給申請書」といいます。)を職域拡大等計画の実施期間の終了日の翌日から起算して2か月以内に都道府県の高齢・障害者雇用支援センターを経由して独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構本部に提出してください。
助成金の支給を受けようとする事業主は、支給申請書に、次の(1)から(12)の書類を添付し提出してください。
(1) 支給対象経費の支払いを確認できる書類
(2) 預金通帳(写)等、助成金の振込先口座の確認ができる書類
(3) 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(写)等、支給申請日の前日における高年齢者の雇用保険の資格取得状況が確認できる書類
(4) 70歳雇用法人等設立事業主の場合は支給申請日の前日において雇用される全ての常用雇用者の出勤簿(写)、賃金台帳(写)、雇用契約書等各常用雇用者の雇入れの日と雇用期間及び生年月日がわかる書類
(5) 高年齢者の職域の拡大の措置を実施した場合は、実施した職場又は職務ごとの次の①及び②の書類
① 職域拡大を実施した職場又は職域で就労する全ての(機械設備等の導入・改善を実施した場合は55歳以上の)常用雇用者の出勤簿(写)、賃金台帳(写)、各常用雇用者が当該職場又は職務で就労していることがわかる書類、雇用契約書等各常用雇用者の雇入れ日と雇用期間及び生年月日がわかる書類
② 支給申請日の前日において、当該新たな職場又は職域で就労する55歳以上の常用雇用者全員(5名を超える場合は5名)の就労する職場又は職務に関する申立書(様式第17号)
(6) 職域拡大等計画書提出日から支給申請日の前日までの期間における定年及び継続雇用が確認できる就業規則等(写)
(7) 職域拡大等計画書提出日から支給申請日の前日までに、64歳までの確保措置を基準該当者を対象とする継続雇用制度により講じている期間がある場合は、当該期間において有効な当該基準を定めた全ての労使協定書(写)
(8) 継続雇用基準を定めて70歳以上の継続雇用制度を導入した事業主にあっては、当該継続雇用基準を定めた労使協定書(写)
(9) 職域拡大等の措置の実施に必要な資格、免許等に関する書類
(10) 職域拡大等実施報告書(様式第7号)
(11) 職域拡大等の措置の実施結果がわかる書類、図表、写真、映像等
① この助成金は、1回限りの支給となります。
② この助成金の支給を受けることのできる事業主が、同一の事由等により、他の助成金の支給を受けた場合には、この助成金は支給にならないことがあります。詳しくは最寄りの高齢・障害者雇用支援センターにお問い合わせください。
次のいずれかの要件に該当するときは、助成金は不支給となります。
① 労働保険料の滞納
支給申請日において、労働保険料を2年を超えて滞納している事業主については支給になりません。
② 給付金の不正受給
職域拡大等実施計画書申請日から起算して3年前から支給申請日までの間に、偽りその他不正行為により、雇用保険二事業に係る各種給付金を受け、又は受けようとした事業主に対しては支給になりません。
・高年齢者職域拡大等助成金の申請から支給までの流れ図

・ご利用に当たっての注意事項
① 助成金の申請に関して、調査又は報告を求める場合があります。求められた書類等が提示又は提出されない場合には、助成金は支給になりません。
② 助成金の申請に当たって、一旦提出された計画書、申請書及び添付書類の変更等は受け付けることができませんので、申請に当たっては申請内容を十分に確認のうえ提出してください。
③ 偽りその他不正行為により助成金の支給を受けた場合は、支給した助成金の全部を返還していただきます。また、偽りその他不正行為により助成金の支給を受け、又は受けようとした者は、一定期間において雇用保険法に基づく助成金等の申請ができなくなります。
(用語等の説明)
(注1) 「高齢法第8条又は第9条違反がないこと」とは
60歳以上の定年を定めていること、及び高年齢者雇用確保措置義務年齢(平成22年度からは64歳)以上の定年か継続雇用制度(希望者全員ではなく継続雇用対象者に係る基準を定めていてもよい)を定めていることが就業規則等により確認できることをいいます。
(注2)「就業規則等」とは
常時10人以上の労働者を使用する事業主にあっては就業規則、常時10人未満の労働者を使用する事業主にあっては就業規則その他これに準ずるものをいいます。
(注3) 「常用雇用者」とは
1年以上の雇用見込みのある者をいいます。
(注4) 「常用被保険者」とは
雇用保険の被保険者のうち「短期雇用特例被保険者」、「日雇労働被保険者」及び「船員職業安定法第6条第1項に規定する船員」を除くものです。