働く広場2015年5月号
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16働く広場 2015.5病院の休憩用ベンチで、退院間近の精神障害者と話し込むのは、ピアサポーターの柳尚孝さんと安井幹人さん。2人は、医療法人新淡路病院が運営する、淡路障害者生活支援センターが養成し、淡路地区で活躍するピアサポーターだ。センターでは、13~14年前から主に、退院した精神障害者たちの社会復帰や就労などの相談支援事業を進めてきたが、さらに事業を推進するために、2010年より、精神障害者自身によるピアサポーターの育成にも取り組み始めた。現在まで、ピアサポート養成講座の研修、訓練を受けた8人のピアサポーターが活動している(1~5期生)。ピアサポーターは、それぞれ自身の発症や入院生活、社会復帰、就労などの体験を生かし、地域で孤立しがちな精神障害者の話を聞き、相談相手となって、応援、支援を行っている。ピアサポーターの安井幹人さん(45歳)は、34歳のとき、夜勤のある仕事で無理をすることが多く、体調をくずして発症し、3カ月入院。退院後も体調不安定だった。その後、訓練施設に入り(1年半入所)再スタートできるようになり、現在、ピアサポーターの2期生として活躍している。「精神障害者の多くは、自分からも、周囲からも孤立していく。自分の体験を生かし、サポートできる仕事ができ、相手の笑顔が見えたとき、それまでのしんどかったことを忘れ、うれしい気持ちになり、自分も元気になれる」と話す。また、「退院して自宅へ帰っても、相談相手がなく、孤立し、再入院というケースが多かったが、ピアサポーターの活躍で再入院が減ったようです。彼らから信頼され、評価されているサポーターの役割は大きいです」と木下豪センター長の期待も大きい。ピアサポーター1期生の柳尚孝さん(47歳)。大学院を卒業後、大手製鉄会社の中央研究所で研究員として勤務中に発症し入院。3回の入退院を繰り返した。ピアサポーター8人のリーダーとして活躍している木下豪センター長熱心に相談にのる柳さん淡路障害者生活支援センター

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