働く広場2015年5月号
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「私し閉へい空くう間かん」その2撮影:西川鉄郎「厳島神社」「蔵王」「法隆寺」西川 鉄郎(にしかわてつろう)1991(平成3)年6月5日生まれ。重度知的障害・自閉症。てっちゃんとはコミュニケーションがとれないわけではないけれど、まだよくわからないことがいっぱいある(本当は何をしてほしいのかなど)。日常生活の順番が決まっていて、新しいことが起こると困ってずっと質問し続ける。がまん強くてさみしがりや。まわりの状況に敏感で目の前の人を気づかう。1人の世界に入って笑う。怪獣、トーマスの仲間、クラシック音楽の曲名作曲者名など完璧に覚えている記憶力はすごいと思う。基本的には愉快な人。(妹・弟からの鉄郎像) 「鉄郎の感じ方は私たちとちがう」と思いはじめたのはいつのことだったろう。聴覚はもちろん、視覚もちがう? と思ったのは幼児のとき。動体視力がやたらよくて、スロットマシーンが得意だったり、窓から雨粒の数を数えていたり。一度見たものは忘れないのにうまく整理できていなくて、記憶は写真のように1枚1枚分割されて頭の中にしまってある感じ。 この3枚は旅行したときのもの。厳いつくしま島神社は小学校の修学旅行で、蔵王は高等部在籍時、法隆寺は社会人になって桜開花直前の旅行で。一瞬で写し、一枚撮ったらおしまい(かわいいおねえさんを撮るときを除く)なのだが、たしかに私たちとはちがったように世界を見ていて、それが記憶されているのかなと思う。(文╱母・西川浩子)心アートの

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