働く広場2015年5月号
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24働く広場 2015.524市民の手づくり品やお土産品などの販売コーナーだ。喫茶店とお店、ギャラリー、教室開催の準備などの仕事がたくさんあり、その仕事を利用者がこなせるように一緒に業務を行ったり、メニューを決めるためのミーティングの運営や、売上げの管理などの業務を、精神保健福祉士と協働でピアスタッフ2人が担っていた。諏す訪わ園ぞの浩さんは、「1日8時間の月に16日勤務で、9月10月は大過なく過ごせたが、3カ月目の11月に体調を崩し、体調管理が自分の課題だ」と自覚されていた。「仕事は、ピアスタッフの豊とよ留とめ健けん市いちさんと2人で話し合ったうえで、月曜日に利用者と全員ミーティングを行い、全員の役割を決めている。ただ、この事業は単年度で終わりなので残念。ずっと雇用してほしいと思っている」とのこと。県の補助事業に支えられているという現実的な側面もあり、補助事業がなくても普遍的に雇用されるように、社会基盤が整ってほしいと願わざるを得ない。「いろいろあったけど、この川辺町の人間になった。「萌」で働くことによって、地域の理解も得られ、住民との交流ができた」と2人は笑顔で話してくださった。県の事業は、最低2人雇用が条件である。そのため、2人雇用のメリット、デメリットもお聞きした。「1人だと不安だった。2人だから研修も受けることができた。2人がお互いに相談相手になっている。ときにケンカをすることもあるが、人の役に立つことが自分のよろこびになる」と2人雇用はメリットが大きいと話してくださった。「ピアサポート専門員養成研修は役に立ちましたか」という質問には「リカバリーストーリー※3をしっかり作り、自分がどのようにリカバリーして行ったかをまとめる勉強になった。日ごろから相手を誉めるように意識すること、それにはストレングス※4の視点が重要であること、「傾聴」が一番であることを学んだ」と研修を評価されていた。公益財団法人慈愛会は、392床の谷山病院や認知症疾患医療センター、訪問看護部門、デイケア・ナイトケア、福祉サービス事業所など多数の精神科リハビリ関連施設を複数持つ法人である。法人全体でパート職員数を含め2074人の職員数で障害者雇用は29人、うち5人が精神障害者である。今回の事業では、ハローワークを通じて2人の精神障害者ピアスタッフを採用し、地域活動支援センターに配置された。年度更新ではあるが、来年度も再雇用する計画とお聞きした。9月から雇用し、1カ月間は初任者研修を行った。この研修はほかの新人職員研修と同じ内容を行った。2人のうち1人は5年から6年の就職公益財団法人慈愛会※3 リカバリーストーリー……精神疾患の困難や苦労に直面した経験や、リカバリー(ひとりひとりが、精神疾患や精神障害によって制限されたり、制約を設けられずに生きること)の過程の経験を語ること。病気で苦しいときだけを話すのではなく、自分のリカバリーへの道を前進させるさまざまな事柄についても話すことがポイント店遊び萌萌のミーティングピアスタッフの豊留健市さん(左)と諏訪園浩さん谷山病院

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