働く広場2015年5月号
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29働く広場 2015.5研レ究ポ開ー発ト〈職業生活場面での医療・生活支援〉◆ 生活支援の手法を職業生活場面に拡張し、SST(社会生活技能訓練)やロールプレイを職業生活場面を想定して実施したり、多職種のケース会議に就労支援関係者を含めたりという取組みは、就職前から就職後の幅広い課題への効果が認められました。〈効果的な医療・生活支援の実施〉◆「疾患自己管理への本人の目標に応じた継続的支援」、「患者家族へのセミナー等」、「地域生活での危機的状況への迅速対応等の継続的支援体制」などは、効果的な医療・生活支援であるだけでなく、就職前から就職後の幅広い課題への効果も認められました。2 労働と医療の各分野での支援困難状況一方、就労支援と医療・生活支援が「疾患管理と職業生活の両立」ニーズに部分的にしか対応できていなかったり、職場への病気などの説明を精神障害者本人だけに任せたりなど、各分野で支援を行っても未解決課題が生じてしまう困難状況が、多く認められました。(1)本人による職場への説明の限界◆「本人自身が職場に対して病気をオープンにできるような本人に対する支援」は、労働分野でも医療分野でも、多くの課題を残しやすい取組みでした。(2)多面的課題への労働分野での一面的対応◆ 労働分野での「職場開拓」、「チーム支援」では、「精神障害者がどのような仕事で働けるかわからない」という未解決課題が多くありました。はつながっていませんでした。3 医療と労働の効果的連携のために「精神障害者の就労困難性」の原因として、現在のわが国における、医療と労働の連携不足という社会システム上の問題が明らかになりました。医療分野の継続的な疾患管理・生活支援と労働分野の無理のない職業生活の実現の支援を両輪として、両分野の相補的な役割、相乗効果をもたらす連携の必要性について、さらに共通認識を促進していく必要があります。連携支援のポイントを図に示します。本研究の成果をまとめたリーフレットもご活用ください。◆ 障害者就業・生活支援センターや就労移行支援事業所による「職業訓練」では、精神障害者の就職活動(応募や面接など)での課題の多くが未解決とされていました。◆「興味や強みを活かす職業相談」を実施している機関の多くで、「雇用主への病気等の説明」が未解決課題となっていました。(3)就労支援と連携のない医療・生活支援◆ 保健医療機関や就労移行支援事業所では、「就労支援関係者を含まないケースマネジメント」、「病状による就労可能性等の判断」、「休職や退職時の心理的サポート」、「就職後の問題発生時の連絡体制」、「就労に合わせた服薬調整」の実施により医療・生活支援担当者の就労問題の認識が高まる一方で、問題解決に精神障害者の就労支援における医療と労働の連携のために検索精神障害者の仕事と治療の両立のための医療と労働の連携支援のポイント

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