働く広場2015年5月号
7/36

5働く広場 2015.5日本を代表する第三セクターの特例子会社「株式会社ダイキンサンライズ摂津」は、社員数127人。健常者17人(出向者13人を含む)、肢体不自由者31人、聴覚障害者31人、知的障害者22人、視覚障害者1人、精神障害者25人が働いている。グリース潤滑装置用部品機械の加工組立、電気電子部品組立、包装・袋入れ・完成仕上げなどの業務は、親会社のダイキン工業とグループ会社から受注し、住宅用空気清浄機の修理は出向者が現場に4人入っているが、製造現場はすべて障害者が担う。製造部長は車いすの障害者が務め、さまざまな障害のある人たちがそれぞれの部署で活躍しているが、今回は精神障害者に焦点を当ててご紹介する。ダイキンサンライズ摂津は、世界的な空調機メーカーであるダイキン工業と大阪府そして摂津市の第三セクター企業として1993(平成5)年に設立された。当初は、車いすなどの肢体不自由の人たち、次いで聴覚障害の人たち、そして知的障害の人たちを雇用。2002年から精神障害者の職場実習を受け入れ、2006年に採用を始めた。前社長で現在、顧問の應おお武たけ善よし郎おさんに、精神障害者雇用のいきさつを聞いた。「精神科の先生の講演を聞いたり、フルタイムで働く精神障害者と出会ったり、厚生労働省の精神障害者職業自立啓発事業の企画委員もしていましたので、当時の工場長と話し合って、精神障害者の雇用も考えていかなければと、2002年から2005年までに18人の実習を受け入れ、社員の理解促進を図りました。雇用率にカウントされるようになった2006年に1人、続いて2人を雇用、精神障害者雇用促進モデル事業を受託した2009年には9人採用しました。現在も、そのころ採用した7人が働いています。その後、雇用を増やしてきましたが、最近の面接会では応募者の6〜7割は精神障害者ですね」精神障害者の採用条件は、週5日フルタイム勤務ができること。2013年に社長を引き継いだ澁谷栄作さんは、採用前の実習を大切にしている。「お互いにどういう人かを知る、いい機会です。精神障害者本人も、どういう会社なのかは働いてみないとよくわかりません。会社側も65歳の定年まで働いてほしいと思って採用しますので、社風と合うか、トップだけでなく一緒に働く人たちとうまくやっていけるかをしっかり見ることが大事です。また、精神障害の人を採用するときには、調子の悪いときにいかにSOSの信号を発信できるかを見ています」実習では、会社側は本人の能力、適性、症状とその対処法などを見ることができる。一方、本人はいろいろな仕事を体験でき、会社の環境に慣れることができる。また、自分に合った会社や作業かの確認もできる。應武さんは、「採用面接ではいいところしか見せない。働くための準備ができているかを見極めるようにしてきました」と話す。① 心を開いた関係になる② 残業は避け生活リズムをつくる③ 経営陣のぶれない姿勢 POINTPOINTPOINT身体↓知的↓精神障害者の雇用へ実習で、お互いを見るさまざまな障害者が活躍するダイキンサンライズ摂津の工場

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です