第二新卒がやばいのは本当の話なのか

第二新卒がやばいのは本当? 転職カテゴリ

『第二新卒』とは、新卒で入社した会社を即~1年未満で転職活動(もしくは再就職活動)をしている立場のことを指します。

企業によっては社会人経験2年くらいまで第二新卒として取り扱うことも。

この第二新卒は『やばい』とか『マズい』といわれていると感じている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、第二新卒は本当にそうなのか解説していきます。

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第二新卒新卒がやばいと言われる理由

第二新卒がやばいといわれる理由は、入社した会社を早い段階で辞めることにあります。

仕事をやめてハローワークに向かう途中

日本では、入社したら3年は頑張るほうがいい。転職は早くても最初の会社で3年経験を積んでからという『3年は耐えないと身につくものも身につかない』という考え方があります。

確かにそういうタイプもいて、総合的に判断して3年はしがみついてでも辞めないほうがいいケースもあるでしょう。

しかし人にはそれぞれ個性が適性があります。

第二新卒になるのがやむを得ないブラック企業や人間関係が破綻している企業もあって、一概にはいえない部分もあります。

近年では多様化も進んでいて、柔軟な企業も増えています。

昭和の時代なら『甘え』と切り捨てられそうな第二新卒という状況へも、実は理解が進んでいます。

それどころか『第二新卒の人が欲しい』と積極的に採用している企業もあるのです!!

『3年頑張るほうがいい』という基準では信じられないことかもしれませんが、第二新卒積極採用は実際に存在します。

どういうことなのか、以下で4つの理由を見ていきましょう。

理由1:近年は人材不足の企業や業界が多い

まず、第二新卒が積極採用されやすい背景にあるのは、人材不足です。

近年の日本は外国からの移民を積極的に検討しているくらい、労働力が不足しているといわれています。

もちろん金融や大手メーカーやマスコミや出版など、人気業界で就職難易度が高い(働きたいと希望する層が多い)業界もありますが、その陰で利益を出していて安定しているのに労働力不足の企業もあります。

子供がたくさんいて仕事の取り合いだった時代や、就職氷河期といわれた時代は企業側が強気になれましたが、今はそういう時代ではありません。

第二新卒に来て欲しい、第二新卒積極採用と、求人の募集要項に記載している企業もあります。

そういう企業には、第二新卒を歓迎する理由があります。
『理由2』を見ていきましょう。

理由2:就活して一度は企業に選ばれている実績がある

就活したときの写真

第二新卒の方は、学生のうちに就活によって内定を獲得しています。

就活で一度は企業に選ばれているので、企業に『欲しい』と思われる要素があったという証明がされています。

第二新卒はある意味で『就活を潜り抜けることができた』という信頼感を抱かれるので、求人募集を出している企業側にも魅力的に映ることがあります。

すなわち、転職活動をするフィールドによってはむしろ『第二新卒という立場』が評価されるポイントになる可能性もあるということです。

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理由3:社会人としての最低限のマナーや常識がある

マナーや常識がある

第二新卒の方は、就活によって内定を得たことがあり、就活の準備・対策をした実績があります。

(どれくらい在籍していたかにもよりますが)基本的に最初に入社した企業で社会人としての最低限の教育も受けたと考えられます。

自分で就活の準備・対策をする能力がある+企業での研修も受けている⇒社会人としての最低限のマナーや常識がある……

しかも第二新卒に該当する方の多くは20代前半で若く、見方によっては若さと社会人としての基礎・土台の両方が備わっているわけです。

これを良いと評価して、第二新卒の積極採用を検討する企業があるのは不自然ではありません。

理由4:過去の職場のカラーが染みついていない

過去の職場のカラーが染みついていない

若さと社会人としての基礎・土台の両方が備わっているだけでなく、特定の企業のカラーが染みついていないのも第二新卒の良さとして捉えられることがあります。

例えば新卒で入社したのがマスコミ業界で、『ザギンでシースー』みたいなTHE 業界人!というようなノリや用語が当たり前のようにある環境だったとします。

そこに長く在籍した後に転職すると、『ザギンでシースー』というノリが当たり前だと考えて、転職先でも周囲に同じノリで対応する可能性があります。

もしも転職先が前職のカラーと違う場合は、転職先のカラーに染まるまでに少し時間を有します。

布をイメージすればわかりやすいですが、白い布は染色したい色をそのままキレイに染めやすいです。

しかし既に色がついていると上手く色が入らなかったり、場合によっては濁った色味になったりしてしまいますよね。

転職に関連しても、まだ最初の企業のカラーに染まりきっていない第二新卒は『白い布』として、欲しいと感じる企業もあるのです。

言葉を変えれば、フレッシュで呑み込みの早さに期待できることや、社会人経験の中で仕事のやり方や考え方などでクセがついていないことから、入社後に教育しやすいところを好意的に見られることがあるのです。

【企業目線】第二新卒を採用するメリットとデメリット

第二新卒の面接に向かう途中

企業の中には第二新卒を積極採用しているところもあります。

それはやはりメリットがあるからです。

しかし第二新卒を積極採用しない企業というのも存在しています。それはやはりその企業にとってのデメリットがあるからです。

続いては、企業視点で第二新卒を採用するメリットとデメリットを確認していきましょう。

これから第二新卒として転職活動をしていく方は、メリットとなる要素を伸ばすことを目指したり評価してくれる環境(企業)を探したりするといいでしょう。

逆にデメリットの要素については、面接時に『どうして?』と質問されるかもしれないので、念のため質問されたとき用の前向きな回答を用意していくと安心です。

第二新卒を採用するメリット

第二新卒の多くは二十代前半なので、とにかく若さがあることが多いです。

先ほど人材不足の企業や業界もあると触れましたが、業界にもよるものの日本国内は人材不足気味な状態であり、ということは若い労働力は貴重ということです。

『第二新卒だから~』以前に、若いということだけでまず転職市場においてメリットと捉えられて強みになることがあります。

実際、若いうちはスキルや資格や職歴がなくても、若さと熱意を評価して内定を出してくれる企業が意外とあります。

若いから転職活動しやすいというのは第二新卒だからという視点ではないので、第二新卒を採用するメリットを一覧で見ていきましょう。

第二新卒を採用するメリットとは?

1、前向きな努力や準備で就活を潜り抜けた実績がある
2、ある程度社会人としての常識やマナーがあるうえに若くて呑み込みの早さに期待できる
3、前職のカラーが染みつきすぎていない

第二新卒の方は、自分で頑張って過去に1回は内定を得た実績があるので、その時点で『目標に向けて対応できる』と判断できます。

学生時代の就活でも面接は受けているはずで、スーツの着こなしや受け答えやその他の常識やマナーもあると判断できます。

第二新卒を採用するデメリット

反対に第二新卒を採用するうえでデメリットと感じられやすいポイントは何かというと、これはかつて第二新卒への風当たりが今ほど良くなかった時代に寄り添うとわかりやすいです。

第二新卒を採用するデメリットとは?

第二新卒のスーツ姿

1、新卒で入社した会社をすぐに辞める決断をしたのは事実(=採用してもすぐに辞める可能性がある)
2、フレッシュなのはいいけど即戦力にならない可能性もある

第二新卒には確かにメリットもありますが、第二新卒という肩書である以上入社した会社をすぐに辞めるのは事実。それについて不安視されるリスクはあります。

人柄を見て採用したいと思えば前職をすぐに辞めることを気にしない企業もありますが、『すぐに辞める』というキーワードが引っ掛かるという企業もあるのです。

この対策としては、募集要項で第二新卒を歓迎している旨を記載している企業に応募したり、それがよくわからなければ転職エージェントに相談して第二新卒として面接を受けられる企業を紹介してもらったりすることです。

ちなみに、転職サイトを利用して自分で直接企業に応募する場合でも、転職エージェントに紹介してもらって転職エージェント経由で応募する場合でも、面接時に『どうして入社したばかりで辞めるのか?』と質問される可能性があります。

第二新卒にとってはあまり聞かれたくない質問内容かもしれませんが、ピンチはチャンス。上手く前向きに答えられたら相手企業が『すぐに辞めること』をマイナスと捉えている場合でもむしろ挽回できる可能性があります。

どうして辞めるのか聞かないで面接を進められるよりも、聞いてくれたほうが第二新卒であることをデメリットだと感じられている場合には良いということです。

ちなみに、第二新卒のメリットである、先に入社した企業のカラーが染みついていないというポイントですが……

そこが企業の捉え方によってはマイナスになることがあるのです。

どういうことかというと、カラーが染みつく前=ある程度の研修は受けていても、実際の社会人経験は浅いです。

世の中には当然ながら第二新卒ではない正社員歴3年以上の転職希望者もいて、応募先企業が現職と同じ業界(もしくは共通する仕事内容)であれば、既に業界経験があり即戦力になってくれます。

第二新卒にはそれが期待できません。

第二新卒とはいえ短期間でバリバリ現場で鍛え上げられて転職活動をする方も中にはいるかもしれませんが、『第二新卒』という肩書である以上、自己PRで上手く伝えていかないと伝わりづらいポイントです。

現職の企業のカラーがついていないことは第二新卒のメリットではありますが、これをデメリットと捉える企業もあるのです。

第二新卒はやばいと言われない為の注意点

第二新卒は『やばい』といわれないためには、第二新卒に寛容だったり、第二新卒を評価してくれたりする企業に応募することです。

第二新卒枠に応募した企業に向かっている写真

近年では確かに第二新卒への風当たりは昔とは変わって、第二新卒歓迎の求人がたくさんあり、マイナスとして捉えられない場が広がっています。

しかし他の物事と同様に、第二新卒というキーワードについても、皆が皆同じ考え方をしているわけではありません。人の考え方は様々です。

第二新卒に厳しい企業に応募すれば、そこの採用担当は基本的に『第二新卒はやばい』のスタンスの側である可能性が高いです。

反対に第二新卒歓迎の企業に応募すれば、『第二新卒はやばくない、むしろ良い』というスタンスで見てくれる側です。

それでは応募前にどうやって見極めればいいのかというと……

転職サイト・求人情報サイトであれば募集要項に『第二新卒歓迎』のタグがついていたり、募集要項の中の文章でその旨が記載されていたりします。

『第二新卒』というキーワードにチェックを入れて求人検索ができる媒体もあります。

探すのが苦手だったり効率良く探したい方は、転職エージェントに相談して第二新卒に優しい企業の求人を紹介してもらうといいでしょう。

短期間の離職が許されるのは一度だけと想定して転職活動

第二新卒はメリットもありますが、注意しなければいけないのは、短期間の退職で第二新卒のメリットを感じられるのは1回だけということです。

第二新卒と呼ばれる期間の中で、2回も3回も転職を繰り返していると、『仕事が続かない人』と判断されて、第二新卒歓迎の企業でも不利になります。

転職先もブラックだったなどの事情があるときには、自分のためにも無理して働かないほうがいい場面もあるでしょう。すぐに繰り返し辞めたからといって根性がどうのこうのという問題ではないこともあります。

そのため、とにかくリスクを減らすために自分にとって働きやすい環境で、待遇面への不満がない(もしくはあっても許容できる範囲)企業を選んで応募するほうがいいのです。

転職エージェントを活用する場合は、これに強いです。転職エージェントのアドバイザーは、紹介する企業への取材を実施していたりアドバイザーが職場見学をしたりしていて内情や雰囲気を知っていることも。

第二新卒で、もう2回目の転職のリスクは避けたい……という気持ちが強い方は、転職エージェントに相談だけでもしてみるといいでしょう。

新卒入社の方より最初の待遇が悪いことはある

第二新卒はやばいといわれないために意識しておきたいのは、新卒と完全に同じ条件で対応してくれるとは限らないことです。

新卒だと手取り足取り教えてくれても、第二新卒として入ると少しだけ指導幅が狭い可能性があります。

そこで新卒感覚で『仕事を少ししか教えてくれないのはおかしい』と捉えてしまうと、『第二新卒だから新卒と完全に同じ条件にはできないのに不満まみれでやばい』と感じられてしまうリスクがあります。

指導内容にもよりますが、新卒と第二新卒は立場が違うことから入社後の対応も少し異なる可能性があると考えておきましょう。

また、給与面も、例えば同じ年齢同じ学年だとしても、新卒の方のほうが入社タイミングが早いことから給与が高いケースがあります。

ほぼ同僚みたいなものなのに……と、感じるかもしれませんが、新卒入社のほうが第二新卒として入社する方よりその企業内での立ち位置が進んでいることがあるのです。

なお、社会人経験を積んでからの転職組はこの限りではありません。

転職先に定着することが大切

第二新卒として内定を得たら、できるだけ転職先に定着するようにしましょう。

例えば将来の目標があって会社員経験は踏み台であり経験値を高めるためだけのものと考えている場合でも、社会人経験をある程度重ねる予定があるのなら可能な範囲で定着して会社に貢献するほうがいいでしょう。

あまりにもすぐに退職してしまうと、第二新卒のイメージが悪化し、今後面接を受ける後進の印象さえも悪くしてしまうかもしれません。

ブラック企業だったなど、すぐに逃げるべし職場だった場合にはこの限りではありませんが、そうではないなら『第二新卒ってやばいよね』といわれないためにも定着は大切です。

第二新卒がやばいといわれたのは過去の話でもある

第二新卒のデメリットについても触れました。とはいえ、第二新卒がやばいといわれたのはもう過去の話でもあります。

今の時代、第二新卒は決して珍しいものではないので、企業側の採用担当も第二新卒の応募に対応する経験が増えて『第二新卒』という肩書に慣れているケースが多いです。

そして今は、一度入社したら年功序列で最後まで1社に面倒を見てもらうという時代でもありません。

転職を選択したり検討したりする方も増えている時代。個性の時代。社会も寛容さが求められる時代です。

新卒で入社して早いタイミングで第二新卒になってしまったからといって、やばいというイメージは持たれづらくなっています。

やばいといわれない為に。数年は働く覚悟を持って就活しよう

第二新卒になってしまった場合は、第二新卒としてその先の道を切り開けるよう頑張れば問題ありません。

ですが、大抵の方は『新卒で入社した企業が辞めたくならない環境であるほうがいい』はずです。

第二新卒になる=入社後に辞める原因は、予想していた仕事内容と実際に入社した後の仕事内容にギャップがあったというものや、人間関係の問題、募集要項にあった条件と実際は違うなどなど……。

人間関係や条件違いについては、就活の段階では見極めづらい部分もあります。

個人でもリスクを減らせるのは、仕事内容のギャップの部分です。

就活の段階で、採用担当者に質問するなどしてギャップが発生しないようにすることで、第二新卒になる確率を減らすことはできるでしょう。

『ここはもう辞める』とスパッと答えが出る場合は、すぐに辞めるのもいいですが、辞めるかどうか迷うときには周囲に相談するなどしてよく検討しましょう。

新卒で入った会社に問題なくいられるとスマートです。

もしも『辞めたい理由』を時の流れが解決してくれたり緩和してくれたりしそうなら、よく検討して答えを出すのもいいでしょう。

第二新卒に関するよくある質問

最後に、第二新卒についてよく挙がりやすい疑問についてQ&A形式で確認していきましょう。

第二新卒として転職活動をするなら、何を準備すればいい?

まず必要なのは、自己分析をしたり応募先の企業の情報収集をしたりです。 これは転職エージェントを利用すれば転職エージェントが手伝ってくれることがありますが、転職サイト・求人情報サイトを利用して自分で転職活動を進めるなら早めに対応しましょう。 応募して選考が進んで内定を得るまでには、1ヵ月ほどかかることがあります。 そして内定が出たら、現職の退職手続きが必要です。日本には退職を伝えてから退社日までに1ヵ月は空けないといけない職場が多いので、転職活動がスピーディーに進んだ場合でも入社までには2ヵ月~3ヶ月ほどかかります。

転職活動を始めて内定を確保する前に嫌すぎて新卒で入社した会社を辞めちゃった。これって再就職に不利?

退職済みの場合でも第二新卒として再就職活動をすることは可能です。 不利になるとは限りません。場合によっては引継ぎ期間なしで入社できることを評価してくれる企業もあるかもしれません。 転職サイト・求人情報サイトを利用して自分で転職活動を進めるのはプレッシャーでストレスになるという方は、就職支援サービスを利用するといいでしょう。

まとめ

今回は第二新卒の転職活動について解説しました。

第二新卒は第二新卒を評価する環境で転職活動すれば、むしろ有利に運ぶケースもあります。

第二新卒歓迎の求人に応募して、可能性の幅を広げていくようにしましょう。

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