転職するには求人を知ることが大切。自分で求人検索して応募することもできますが、転職エージェントを利用してみたい方もいるのではないでしょうか。
今回は転職エージェントの利用未経験の方に向けて!!転職エージェントのメリットとデメリットについて、多方面から解説していきます。
別の記事では「転職エージェントおすすめ比較ランキング22選。人気会社」も紹介しています。
自分にとって転職エージェントは向いているのか向いていないのか、判断していきましょう。
転職エージェントを利用するメリット
まず、転職エージェントのメリットを確認していきましょう。
転職エージェントの基本的なメリット一覧
1、一般公開されていない求人(非公開求人)も紹介してくれる
2、応募先企業に提出する履歴書や職務経歴書を添削してくれる
3、模擬面接などの面接対策をしてくれる
4、内定が出たら年収交渉可能
5、転職エージェントのサービスは全て無料で利用できる
ここでは万人に当てはまりやすい基本的なメリットについて触れています。
実はこれだけではなく!!人によっては当てはまることがあるタイプのメリットもあります。
それは……モチベーション維持です。
転職活動は、求人情報サイトを利用して1人で実施するとモチベーションが下がってしまったり、メンタルが落ちたりすることがあります。
ですが、転職エージェントは担当アドバイザーと二人三脚で転職活動をしていきますし、各種サポートがあるので孤独になりづらいです。
メンタルが落ち込むような場面でも、担当アドバイザーがいるから前向きになりやすいです。
繊細だったり気分にムラがあったりする方には特にいいのです!
転職エージェントの基本的なメリットについては、以下でさらに詳しく見ていきましょう。
メリット1:一般公開されていない求人も紹介してくれる

転職エージェントに登録すると、一般公開されていない非公開求人と呼ばれる求人も紹介してもらえることがあります。
『一般公開されていない』とはどういうことかというと……特定の媒体でしか求人を出していないということです。
求人募集をしている企業は転職エージェントにのみでなく、各種求人情報サイトにも自社の求人情報を掲載することが多々あります。
複数の媒体やサービスで募集情報を出すことで、たくさんの応募を求めるからです。
しかし非公開求人だと、特定の転職エージェントのみに募集情報を出します。
理由は企業側が募集要項を満たしている層に応募して欲しいと考えているから。転職エージェント側に、募集要項を満たしている方だけに紹介してくださいとお願いしているということです。
非公開求人は、公開求人にすると応募が殺到するような好待遇の人気求人であることも多々あります。
このような非公開求人の傾向から、誰でも応募できる求人であることは少ないですが、だからといって募集要項が厳しい求人ばかりというわけでもありません。
『一般公開されない非公開求人』というキーワードに興味がある方は、転職エージェントが向いている可能性があります。
メリット2:担当アドバイザーに履歴書や職務経歴書を添削してもらえる

転職エージェントでは、担当のアドバイザーが履歴書や職務経歴書を添削してくれます。
応募書類は面接の前に見られるものなので、内容は充実させてきちんと自己PRをしたいもの。
とはいえ、就活を乗り越えた経験があっても社会人経験があっても『本当にこれで大丈夫かな?』と、応募書類の内容に不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
就活で経験があっても、現在お給料をもらっている企業から別の企業に居場所を移すために行う転職活動だと、またPRする内容や記載すべき内容も変わってくるもの。
ネットや本を使って自分で勉強することもできますが、スピード感や調べる手間を省くことを重視するのであれば転職エージェントを利用するといいでしょう。
担当のアドバイザーは転職活動を支援するプロフェッショナルなので、自分でも気づいていなかったような強みや良さを見つけ出して、どうすればいいか教えてくれます。
『自分で応募書類を書く自信は充分!』という方もいるかもしれませんが、応募書類の精度を上げたいというときには転職エージェントを活用するほうがいいのではないでしょうか!?
メリット3:面談の対策をはじめ、日時までサポートしてくれる

転職エージェントでは、面談(面接)の対策をはじめ、応募先企業との面接日程の調整代行もしてくれます。
つまり、転職エージェントを利用すれば、転職希望者と応募先企業が直接やり取りをするのは面接当日が初となるということ。
転職サイト(求人情報サイト)を利用して自分1人で転職活動する場合は、応募先企業とのやり取りは最初から全て自分でしなければいけません。
その労力を省けると考えれば、忙しい方にほどメリットがあるといえます。
また、人見知りな性格だったり気を遣ってしまったりしやすい方にとっても大きなメリットです。
このようなタイプの方は、慣れない相手とのやり取りはストレスに感じますよね?転職エージェントを利用すれば、面接のときを除いて主なやり取りをする相手は担当のアドバイザーのみでOK!
複数社に応募する場合も、複数社全てとやり取りする窓口は担当のアドバイザーなので安心です。
メリット4:担当アドバイザーが年収交渉をしてくれる

内定がでたときに、場合によっては年収交渉したいという方!!
転職エージェントなら担当のアドバイザーが年収交渉をしてくれます。
自分でする必要がないのでストレスフリーです!!これは利用する予定がない方にとっては興味のないポイントかもしれませんが、利用したい気持ちがある方にはメリットです。
注意点は、どんな求人でも必ず年収交渉できるとは限らないのと、年収交渉をしても年収が変わらない可能性もあるというところです。
年収交渉してくれる=絶対に年収アップできるというわけではありません。
とはいえ、元々転職エージェント経由で紹介を受けて応募している時点で、内定が出た企業は『自分にとって当初の待遇・条件で働きたいと感じたから応募を決めた企業』なわけです。
大前提として元々の条件で納得しているのに、そこから条件が良くなることもあると思えば……夢がありますよね!?
転職エージェントを利用することで、自分1人での転職活動ではなかなか得られない機会を得られるのです。
メリット5:転職エージェントは無料で利用できる

転職エージェントは無料で利用することができます。
サービス内容は濃いのに、どうして無料なのかというと、求人を出している企業側が転職エージェントにお金を払っているからです。
つまり転職エージェントは企業からお金を貰って人材を紹介していて、転職希望者である個人からはお金を取りません。
転職エージェントは書類添削も面談対策も調整代行も、その他条件交渉なども全て無料なのです!!
これだけのサービスを無料で利用できるというだけでも、利用するメリットはあるといえるでしょう。
転職エージェントを利用するデメリット
ここまでは転職エージェントを利用するメリットについて触れました。
続いては、転職エージェントを利用するうえでデメリットがあるのか確認していきましょう。
基本的には転職エージェントの特徴を理解したうえで、そのサービス内容に納得して利用するのであればデメリットらしいデメリットは感じない可能性が高いです。
ですが、些細なミスマッチによって転職エージェントが悪いわけではないけど『デメリットになりえる要素』があるのは事実です。
転職エージェントのデメリットになりえるポイントも確認必須!!
1、担当アドバイザーのガチャ要素がある
2、転職時期があいまいだと丁寧に対応してくれない
3、登録すれば絶対に内定が出るわけではない
転職エージェントのデメリットになりえるポイントについて、以下で詳しく見ていきましょう。
デメリット1:担当アドバイザーのガチャ要素がある

特に大手の転職エージェントはたくさんのアドバイザーが在籍しています。
誰が担当になるかは、登録した時点で自分から選べるわけではないのでガチャ要素があるのは否めません。相手に悪気がなくても、『何となく気に入らない』『何となく合わない』ということも……
人間同士である以上は、感じるリスクはあります。
対策としては、万が一担当のアドバイザーと相性が合わないと感じたら、転職エージェントの別のスタッフさんに直接申し出るか、窓口に電話連絡して担当を変える相談をしましょう。
転職エージェントからすれば転職希望者はお客様なので、丁寧に対応してくれるはずです。
ただし、注意点もあります。
いくらお客様でも、横柄な態度になりすぎると転職エージェント側も対応するのは人間なので感情が揺さぶられます。
結局のところ人と人とのやり取りで成り立つサービスでもあるので、申し出る場合にも礼儀正しく謙虚な態度を心がけましょう。
印象が良いほうが、優先して良い求人を紹介してもらえる可能性が高まります!
デメリット2:転職時期があいまいだと丁寧に対応してくれない
転職活動にかかる期間は人によって差が出るものの、2~3ヵ月の間というケースが多いです。
転職活動は現職を持ちながらするので、仮に登録から1週間~2週間で内定が出ても、現職への退職届の提出や引継ぎ期間などが発生して、実際の入社は登録から1ヵ月半~2ヵ月後くらいになるのです。
逆算して考えると、転職希望日の3ヶ月~2ヵ月前から登録するとスムーズに進みやすいということです。
『早いほうが余裕があるから!』と、転職希望日の半年前から登録しても求人紹介のタイミングが上手くマッチしない可能性があります。
企業側も、出している求人について面接からいつまでに入社して欲しいという希望があります。
転職エージェントに求人を出している=転職先を探している方が面接に来るとわかっているので、引継ぎの期間などを考慮して内定から1ヵ月~1ヵ月半ほどは入社を待ってくれます。
しかし3ヶ月、4ヵ月、6ヵ月の期間を待つことはできないことが多いです。
転職エージェント側も企業が求める期間に合わせてスケジュールを計算して紹介を実施するので、早すぎても最初のうちは求人を紹介してもらいづらいです。
その他、『転職はしたいけど、いつしたいという考えはない』というケースにおいても、内定が出たら本当に入社してくれるのかわからないので、求人紹介をあまりしてもらえない可能性が出てきます。
視点を変えると、転職時期が明確に決まっていて、その転職時期も早すぎず遅すぎずでやる気があるなら、サービスをしっかり活用していくことができます。
デメリット3:登録すれば絶対に内定が出るわけではない

転職エージェントに登録すれば絶対に内定が出るわけではありません。
転職エージェントの担当のアドバイザーが採用を決めるわけではなく、あくまでも応募先企業の採用担当が決めるからです。
ただ、契約している転職エージェントの紹介だから信頼できると考えて、採用で有利になるケースはあります。
登録すれば絶対に内定が出るわけではないということは、自分なりに真剣に取り組むことが大切ということです。
転職エージェントには転職希望者へのサポートサービスがありますので、多少なりとも不安があるときにはそのサポートを利用して書類も面接も準備を整えていく必要があるのです。
転職エージェントを利用する場合としない場合の違い
転職エージェントを利用しない場合の転職活動といえば、転職サイトの利用がスタンダードです。
転職エージェントと転職サイトは特徴に違いがあります。
それぞれの『できること』と『できないこと』に視点を当てて、転職サイトを比較し、転職エージェントを利用するべきかどうか確認していきましょう。
転職エージェントを利用する場合としない場合の『できること』と『できないこと』はこちら!!
利用ツール | できること | できないこと |
---|---|---|
転職エージェント | ・担当のアドバイザーからの求人紹介 ・応募書類の添削 ・担当のアドバイザーによる面接日程調整 ・担当のアドバイザーによる年収交渉やその他待遇面の交渉 ・企業の内部事情を聞くこと ・適職相談など |
・マイペースな転職活動 ・自分で企業をピックアップする(※できる場合もあるものの、メインとしては利用しづらい) ・各種自分での交渉や調整 |
転職サイト | ・マイペースな転職活動 ・自分で企業をピックアップする ・自分で企業と条件面の交渉 |
・担当のアドバイザーからの求人紹介 ・応募用の書類添削 ・面談対策 ・誰かに面接日程の交渉をしてもらうこと ・誰かに条件面の交渉をしてもらうこと ・企業の内部事情を聞くこと ・適職相談など |
転職エージェントは、担当のアドバイザーがいて希望条件に合う求人を紹介してくれるというサービスです。
そのため、自分で求人を検索してピックアップして応募先を決めたい方には使いづらい可能性があります。
上記でも触れている通り、100%自分で求人検索する機能・サービスがない転職エージェントだけではありません。サイト上に検索機能を設置していて、ある程度の求人は自分で調べられるところもあります。
転職エージェントのサイト上に検索機能がある場合でも、応募する際には担当のアドバイザーを通す形になることは多いですが、一応自分でも探したいという方も利用できるのです。
そのうえで、大まかにわけた傾向としては……
転職エージェントは受け身で利用していても何だかんだ転職活動を進められますが、転職サイトだと受け身でいては転職活動が進みません。
『受け身』というのは悪い意味ではありません。日々の仕事で忙しいと、なかなかじっくり求人探しの時間を取れなかったり、企業についての情報を収集できなかったりします。
しかし転職エージェントを利用すれば、基本的に待っていれば担当のアドバイザーが求人を紹介してくれて、応募するといえば担当のアドバイザーが対応してくれます。
それに企業情報についても、自分で収集しなくても教えてもらえることがあります。
転職エージェントとしても紹介する企業について詳しく知っていたり、内部事情をわかっていたり、コミュニケーションを取っていたりしたほうが紹介や交渉もしやすいことから……
転職エージェントは求人を取り扱う企業の採用担当者としっかり話をしていたり、その職場に足を運んで取材していたりすることが多々あります。
このような情報は、転職サイトを利用して自分で転職活動をしている場合においては収集するのが難しいです。
転職エージェントを利用すると、確かに完全マイペースで転職活動をすることはできず、担当のアドバイザーとのやり取りも発生してしまうので、性格によっては不便と感じるかもしれません。
しかし『ブラック企業で働いてきたから、次の職場は穏やかな人だけで働きやすいところがいい』とか『転職先に求めるものは働きやすさ』という方には、転職エージェントが持つ特徴というのはとても良いのです。
転職エージェントにも転職サイトにも、できることとできないことがあります。
それぞれの特徴を見たうえで、どちらにするか選ぶのもいいですし……
時間を割けるなら両方利用するのもいいでしょう。
転職エージェントを利用する流れを紹介
転職エージェントを利用する流れはシンプルです。
どこの転職エージェントに登録するかによっても変わりますが、まずはサイト上から必要情報をフォームに記入して申し込みを行います。
確認の後に転職エージェント側から連絡が入り、より詳しく情報や希望のヒアリングがあります。
そして互いに内容の確認が終わったら、求人紹介を待つ形になります。
かつて転職エージェントのヒアリングは直接転職エージェントに足を運んで実施していましたが、近年ではオンラインでのヒアリングや場合によっては電話のみのヒアリングに対応しているところも。
首都圏在住で地方への転職を考えているけど、直接転職エージェントまで足を運ぶのは交通費も時間も……というときにも、オンラインや電話で対応してくれる場合は地方の転職エージェントを頼ることができます。
正社員や業界未経験者の転職活動を成功させるコツ

正社員未経験の状態から正社員を目指したり、業界未経験という立場から業界を目指したりすることは可能です。
特に正社員になりたいというだけなら、求人がよほど少ないエリアを除いてハードルは高くないでしょう。
しかし、それは適材適所で活動することが前提です。
例えば転職エージェントの中には、ハイクラス求人のみを取り扱うことを売りにしているところもあります。
そういうところにアルバイト経験しかない方が(そのアルバイトの職種にもよりますが)『正社員になりたい』と申し込んでも、なかなかマッチはしません。
マッチしないから落ち込む必要はありません。これは、『活動しようとした場所が合っていない』だけです。
正社員経験がない方が正社員を目指すことをサポートしている転職エージェント(就職支援サービス)もあります。
業界未経験OKの求人が多いのは総合型の転職エージェントです。このキーワードで探しているときには、総合型の転職エージェントに注目しましょう。
業界未経験というのは、行きたい業界があまりにも専門性が高いところだとハードルが上がるものの、未経験にも門戸が広い業界もあります。
未経験者の面接もしている企業へ応募することが大切になり……すなわち、そういう求人を見つけることが最初の一歩です。
リクルートエージェントやマイナビエージェントのような、大手で総合型の転職エージェントだと取り扱い求人数はとても多いです。
件数が多い+総合型(様々な業界・業種の求人を取り扱う)=未経験OKの求人数の取り扱いの多さに期待できる……ということ。
未経験だけど特定の業界に行きたいというときは、その業界に特化した転職エージェントがあるならそこに相談してみるのももちろんありですし、よくわからない場合はとりあえず総合型の転職エージェントに相談しましょう。
特徴から相性の良い転職エージェントに登録する
これまではフリーターだけど正社員になりたい、学歴や職歴に自信がないなど……
各種経歴から転職活動にハードルの高さを感じている方は、ハタラクティブや就職Shopなど、そういう立場の方の転職や就職を支援しているサービスから検討するといいでしょう。
正社員⇒正社員という条件で幅広く求人を見ていきたいなら、リクルートエージェントやマイナビエージェントといった幅広く求人を取り扱う総合型の転職エージェントの中から検討するといいでしょう。
職歴やスキルに自信があり高収入の仕事をしてきて、さらにステップアップするハイクラスの転職を希望しているなら、ハイクラス求人の取り扱いに特化している、リクルートダイレクトスカウトやビズリーチなどから検討するといいでしょう。
状況によって転職サイトも併用
転職エージェントに登録しつつ、転職サイトで求人情報を見ていくというやり方もありです。
そのぶん割く時間は増えるので、時間管理ができる方向けです。
そうでないならむしろ色々見ていくことで情報量が多くなりすぎてストレスや迷いを生むリスクがあります。
なお、併用するときに注意しなければいけないのは、転職エージェントが紹介してくれて応募した求人と同じ求人に転職サイト経由で応募してしまうことです。
二重応募はトラブルのもとで、場合によってはデメリットにしかならないので、上手く管理できるか不安な方はどちらかに絞ったほうがスムーズに感じる可能性があります。
成功させる1番の秘訣は積極的に行動する
転職活動を成功させる(納得いく転職先を見つける)には、積極的に行動することが大切です。
熱意があると人には伝わります。
熱意があるほうが、書類作成や面接練習にも真剣に取り組むことができます。
だるそうに対応していくよりは、積極的に前向きに対応するのが良し。
転職エージェントというのは、人と人とのやり取りのサービス業の分野なので積極的であるほうが人柄を評価してもらえて、良い求人を教えてもらえる可能性もアップするでしょう。
まとめ
転職エージェントにはメリットがたくさん。そしてデメリットになりえるポイントもあります。
転職エージェントの利用が合っていそうと感じたら、さっそく登録してみるのはいかがでしょうか。